スーツケース守る悲しいわんこ、中身は犬用枕やおもちゃなどの“餞別”。

2015/01/08 16:28 Written by Narinari.com編集部

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その犬は、一見すると駅でご主人の帰りを待っているかのようだった。駅の片隅にちょこんと座り、スーツケースを守っている雄のシャー・ペイの雑種。そのスーツケースの中には犬用の枕、おもちゃ、食事用のお皿、それに数日分の食べ物が入っていた……捨てるにあたって最後の餞別とでもいうかのように。

スコットランド動物虐待防止協会は1月2日、駅で保護した犬の情報を、ホームページとSNS上に掲載した。マイクロチップの記録から、2013年に販売された“カイ”という名前であることはわかったものの、飼い主の住所を突き止めることができなかった旨を報告。おそらくはペットの衝動買いから生まれた悲劇だとして助けを求めた。

このかわいそうなカイの話はネットを通じて大きく広まり、スコットランドで大きな反響を得ることに。同協会の担当カトリーナさんは「米国、英国、フィリピン、カナダ、多くの国からぜひ迎えたいとの連絡がありました。今までもいい反応はありましたが、これは計測不能ですね。地球の反対側からの申し出なんて初めてのことです。選ぶことは難しいですが、質問の回答などやり取りを経て、引取先を決めようと思います」と語っている。

引き取りの申し出以外に、多くの寄付金も。そのおかげで、カイの目の炎症の手術代も捻出されるとの話もあり、残酷な境遇にありながらも幸せな生活へ道は開けているという。

こうした報道に、多くの人たちがカイへの励ましと捨てた人に対する怒りのコメントを寄せ、「なんという残酷さ。絶対的な悲痛である」「愛し愛される家で暮らせることを祈るよ」「なんのためのマイクロチップなんだ」「動物の放棄は犯罪だ」といった意見が見られる。


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