余命宣告の男性にXmasの奇跡、拾ってきた野良犬との日々で体調好転。

2014/12/28 20:51 Written by Narinari.com編集部

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“クリスマスの奇跡”。そう思えるような出来事のきっかけは、妻が野良犬を家に連れてきたことだった。

米放送局ABCなどによると、アラバマ州フェニックスに住む84歳のビルさんは、5月に胆嚢や大腸、肝臓に癌があると診断された。医師は「今年のクリスマスは迎えられないかもしれない」と、ほとんど不治であることを告げたという。

「7人の子どもを授かり、世界中を回ってきた。私はいよいよなんだな、と思ったよ。ついに、とね」

そう語るビルさん。医師からは見込みは薄いといわれたものの、ビルさんは生きるために精一杯を尽くそうと、10月には3つの腫瘍を切除する手術を行った。

その手術から11日後、リハビリセンターにいるビルさんに会おうとしていた妻キャシーさんは、路上で行き交う車に引かれそうになっている小さな白い犬を見つけ、その犬を拾い上げた。急いでいたにもかかわらず、何かそうしなければならない気がしたそうだ。

「他の6台の車を通り過ぎて私の車のドアまでやってきたのです」

小さなマルチーズとの運命的な出会いにも、当初ビルさんは渋い顔を見せたという。

「20年間犬を飼っていなかったのは、そうしたいと思っていなかったからだ。所有者もいるだろうから、我々は飼い主を探し出す必要がある」

しかし、ネットで大がかりに調べても6歳のマルチーズの所有者は見つからなかった。マイクロチップなども埋め込まれておらず、獣医はビルさんが面倒を見ることを勧め、結果ビルさんと“マージャン”と名付けられた犬の間には分かちがたい絆が生まれることになる。

妻の好きなカードゲームから名付けられた“マージャン”は、自宅へと戻ったビルさんの生活を支えた。

「犬はすぐにビルが病気であることに気がついたようです。そしてビルを助けることが自分の勤めだと認識した」

常に寄り添い、帰宅すると後ろ足で立ち上がって喜びを伝えるなど、お互いが支え合っていた。犬との生活が、不治の病と診断された家庭に落ち着きを与え、ビルさんは化学療法を始めることに。副作用の吐き気を抑えるため毎晩針治療を行ったりしていたが、犬はそのそばにいることで見守り続けた。

ビルさんは犬との関係が、自分と犬の双方に“目的意識”を芽生えさせたと考えている。ビルさんは自分が偉大な医療と、たくさんの幸運によって助けられていることを認識しているが、この白い小さな犬が自分を快方へと導くためにやってきたことを確信しているそうだ。

こうしてクリスマスウィークを控えたある日、医師は驚きを持って「癌がなくなった」との診断を告げたという。そしてビルさんは最後の化学療法を行った後、家族と友人、そして“マージャン”と一緒に幸せなクリスマスを過ごした。ビルさんは言う。「私の人生は奇跡だった。そしてマージャンはその奇跡の一部なんだ」。

この報道にネットでは「なんという素晴らしい話なんだ。真のクリスマスの奇跡」「犬は幸せを連れてきた。そして幸せは全てを癒やす」「一緒になるべく出会ったんだね」とあたたかな感想に溢れている。

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