「下ネタ苦手」鬼奴が性に迫る、ドキュメンタリー「ビッチ」企画の経緯。

2014/10/13 09:11 Written by Narinari.com編集部

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10月11日(土)、東京・アップリンクにて、映画「ビッチ」のDVDが15日(水)発売されることを記念した上映&トークショーが行われた。

2013年「第5回沖縄国際映画祭」コンペティション「Laugh部門」で上映され、主演の椿鬼奴がインタビュアーとなり、女性が抱える性の悩みや実態をレポートする、女性による女性のためのドキュメンタリー映画作品「ビッチ」。

「下ネタが苦手」と公言する鬼奴が、性に対して能動的でオープンな女性や女性向けのサービスの現場に迫るほか、マンガ家の東陽片岡とロバート・秋山が熟女についての熱く語るシーンなどもあり、満席となった客席からは、時折笑いも起きた。

上映後のトークショーには、同作の原案「ビッチの触り方」(飛鳥新社刊)著者の湯山玲子氏、同作でインタビューに答え、また、65歳のAV女優のインタビュアーを務めた岩井志麻子氏、そして監督でテレビ東京ディレクターの祖父江里奈氏の3人が登壇。

テレビ東京の五箇公貴プロデューサーが進行を務め、まず、映画が生まれる経緯について、祖父江監督が「(『ビッチの触り方』に)感銘を受けました。もっと世の中に広めたい」として映画の企画書を提出し、劇映画の企画が予算の都合などでドキュメンタリーになったと明かした。

また、この日は事情により本編でカットした、“女性向け性感マッサージ”での数分間を限定上映。「みなさんに見ていただけたことで、自分の気持ちが成仏できました」「ここまで女性へのサービスが来てるんだっていうことを伝えたくて作った映画だったんです」と達成感に満ちた表情でコメントした。

その後も祖父江監督は、本編で鬼奴がしているレンタル彼氏とのデートを、ロケハンとして2回行ったことや、瀬戸内寂聴氏と会い「心が洗われました」といった撮影裏話を披露。

最後にメッセージを求められると、祖父江監督は「(カットした)肝心のシーンは見れませんけども、DVDをいろんな人に薦めていただけたら幸いです」とアピール。続く岩井氏は「私もドスケベおばさんとして生きるとは思わなかったですが(笑)、4歳からオナニー始めたので、104歳まで生きて、100周年を迎えてから、『万の風』になりたいと思いますので、みなさんも見に来てください(笑)」と見事にまとめた。

ラストの湯山氏は、自著がひとつの結果に辿り着いたことを喜びつつ、「テレビや新聞だけ見てると、どうしてもひとつの女の人観になっちゃうんで、そうじゃないものが見せられるいいきっかけになるんじゃないかと思いました」とのメッセージを残した。


☆作品解説(公式サイトより)

昔に比べ女性の地位が向上したといわれている現代。それでもなお女性が“性”について赤裸々に語ることは、いまだにためらわれ、性を謳歌していると公言する女たちは「ビッチ」の烙印を押されてしまい、バッシングされるという現実がある。現代日本に生きる女性たちは“性”に対してどう向き合い、生きているのか。女たちの“性”が、本当に解放される時はやってくるのか。

主演に芸人・椿鬼奴を迎え、彼女がインタビュアーとなり、現代女性たちの抱える悩み、赤裸々な性の実態をレポートし、これまでテレビや舞台で見せたことのない新しい一面を見せている。本編に登場する女性たちは、全員がリアルな現代女性。そしてそれぞれが自身の体験、性に対するリアルな思いを語る。これまで誰も踏み入れなかった領域へと挑戦する、女性による、女性のためのドキュメンタリー作品だ。

本作の監督を務めるのは、自身もまた、性に対する疑問、悩みを抱え、自身を「ビッチ」と称す、女性監督・祖父江里奈。脚本は女性の“性”についてのオピニオンリーダーでもあり多くの作品を著している才人・湯山玲子と、テレビ東京「極嬢ヂカラ」の構成を務めた北原ゆきが担当した。

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