後継MC黒田がたかじんさん語る、人気番組「NOマネー」リニューアル。

2014/07/06 07:02 Written by Narinari.com編集部

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今年1月に亡くなったやしきたかじんさんの冠番組「たかじんNOマネー」(テレビ大阪)のメイン司会に、7月5日の放送分から、メッセンジャー黒田が正式に就任した。たかじんさんの遺志を引き継ぎ、番組タイトルの「たかじん」の名前を外さずに放送してきた同番組。黒田は、病気療養中だったたかじんさんから直々に指名を受けて、昨年6月から司会代行を務めてきたが、たかじんさんが逝去して半年が経った今、正式に司会就任する形で番組リニューアルとなった。

同番組の徳岡敦朗プロデューサーは、黒田のメイン司会正式起用について、次のように語っている。

「たかじんさんが亡くなられてから、(たかじんさんの)奥さまからいろんなお話を聞くなかで、『たかじんNOマネー』と、黒田さんに対する思いをメモに残していただいていると聞きました。それを皆さんに聞いてもらいたくて、奥様から手紙をいただきました(※手紙の内容は別記)」
「リニューアルといっても、黒田くんを中心にドンと据えて、番組の中身や魂は“たかじん魂”を継承していこうとスタッフ一同、黒田くんともそう話しています。たかじんさんも、亡くなる前提でこの言葉を残したわけではないと思いますが、僕らにとってこれが遺言という形。これを守っていきたい。亡くなってもなお視聴率のことを考えてくれているのは、僕らにとってもすごくありがたい話で、亡くなってもなお“視聴率男”なのかなと思っています」

そして、黒田は番組への想い、たかじんさんへの想いを次のように語る。

「たかじんさんのおっしゃることって、単純明快でわかりやすいので、(手紙が)僕に宛てていただいたのはありがたいですし、真摯に受け止めています。でも、これは大阪で活躍しようとしている若手や全タレントがこれを目指すべきやなと思います。僕も40歳を過ぎていますし、こういうことが下の芸人に言えるようにならないといけない。たかじんさんの言葉を受け止めるだけではなく、伝えていくのも僕の仕事かなと思っています」

「(昨年11月にたかじんさんの自宅を訪れて)お会いした時、たかじんさんはすごくお元気でした。僕としては、たかじんさんの横でまた一緒に仕事ができるのかな、と思って話を聞いていたんです。でも、まさかお亡くなりになられるとはまったく、これっぽっちも思っていなかったです。僕は僕で、『たかじんさんにこうやってからんでいこう』とか、たかじんさんと一緒に番組をやることばかりに気を取られていたので、正直な話、たかじんさんが亡くなられたことで、『たかじんNOマネー』という番組が僕自身のなかでまったく違う方向に行ってしまい、すごく戸惑った時期もあります。でも今回のような手紙を奥様からいただいたとき、改めて違う角度から見えるようになりました。今回、司会させていただくんですが、単純にわかりやすくて正確なアドバイスだなと思いますね」

「(リニューアルにあたり“BLACK”が番組名に付くことについて)僕の名前が黒田なので“BLACK”というのはもちろんあるんですけど、ちょっとブラックトークみたいなのもかけてはるのかなと思ってます」
「たかじんの遺作を僕が引き継ぐとなったらやっぱりちょっと荷が重いですね、僕はたかじんさんになれない。メディアに『第2のたかじん』と書いていただいたり、言っていただいたりしましたけど、大きさも違うし何もかも違うと思ってます。でも、ひとつ言えるのは、スタッフとうまいこと一緒に作り上げていって、今までにあるようでないものを見せるというのをやっていきたいと思います」
「この番組に出て来られる方々は、ジャーナリストや文化人だったり、専門の方々ばかり。正直な話、僕も難しいことは全然わからないんですよ。でも、わかれへん人間なりに、恥を捨てて聞いていこう、と。『わかれへんかったら司会やったらアカンやろ』とお叱りも受けることもあると思うんですが、“わからない人の代表”として僕はここにいるだけ。冠が付いたからとか、司会者であるからって、カッコつけてやったつもりもないです。いち小市民として、ただほかの人より図太いんで、カメラ回ったらしゃべれる、というだけなので(笑)。そのへんのレベルでしゃべらせていただけたらなと思います」

「(リニューアル後も引き続き共演する2人について)八代(英輝)さんは、他局でずっとワイドショーに出演されているので、大阪に来られたときはもっと砕けた面とか、また違う目線の八代さんを出してもらいたいなと思いますね。眞鍋(かをり)さんは、“オテンバ娘”的なところもあるので、あの方のそういうところをプロデューサーも判断されているといます。これまで眞鍋さんは司会進行をしていて、『もしかしたら重荷かな』と感じたこともあったので、これからは『もっと、気楽に遊んでくださいよ』と思いますね。僕がセンターに入ったことによって、あの2人の負担がなくなって、ものすごい自由奔放に発言できるようになればいいですね。今回収録をやってみて、僕の中では狙い通りかなと思っています」

「(この半年で、変わったなと思うところは?との質問に)基本的にはあまり変わってませんが、よりスタッフと密に話すようになりました。変にええカッコをしないようになったんじゃないかなと思います。もしかしてそれは、経験じゃなく歳のせいかも知れませんけど」

「(リニューアルで意識したことは)この人の話や考えをもっと聞きたいというところを、より明確に出そうとは思いました」
「前までは収録が始まったら、バババッと討論会が始まったんですよね。でもリニューアルしてからは、話をふって、この人ばかりではダメやからこの人にもふって……と考えるように。でも、頭のいい人ばっかりなので『あ、今は黒田が仕切ってるんやな』と気づいたら僕の目をパッと見てしゃべるのを止めてくれたり。だから僕が助けてもらっている方じゃないですかね」

「たかじんさんは『ああせえ、こうせえ』とあまり言われない方なんです。だから、単刀直入に『おまえはええカッコせんと、好きなようにやれ』と。それは実際に僕が言われてたので。正直な話、番組を何本かやってますが、これが一番しんどい番組ですから。(テーマが)難しいし。ただ、やっぱりこういうことをやっておくのもひとつの勉強かなとも思います。来るたび、台本を読んでいるだけでも勉強になるので。スタッフも、いろんなことを一生懸命探してくれたり、勉強しながら紙面に起こしてくれているので、あと5年先にはもう少しは頭がよくなってるんじゃないかなと思います」

「あの方って、僕も長いこと接してもらってたけど、どことなく可愛げというか。なんぼ攻撃的にしゃべっても、可愛げがあるので、そういうところは継承できないかもしれんけど、見習いたいですね」



☆やしきたかじんさんの妻からの手紙

テレビ大阪様

この度番組リニューアルにあたり、黒田さんの“BLACK”が入るのを誰より
喜んでいるのは、黒田さんの復活を願っていたやしきたかじんです。

昨年11月に復帰を目指していたやしきが黒田さんを自宅にお呼びした際、

「世間にもっかい(もう一回)認めてもらいたかったら汗かけ、ロケ行け、ええ
かっこすんな、金金金、貧乏根性でええ、それが黒田やろ。
テレビ出たから禊(みそぎ)済んだと勘違いしたらあかん。僕らは有難い
ことに失敗もギャグしていじってもらえる仕事なんや。ほんでも中途半端は
あかん!やるなら徹底的に、プライド捨てて、あほなって、笑てもらえ!!
感謝せえ。笑てくれるファンあってのテレビ。その番組はスタッフ一丸で作ってる。
いじられてなんぼ。おいしいんやと天狗にならずどのポジションもやれるよう
勉強せなあかん。ほんなら数字は後からついてくるもんや」

やしきたかじん生涯最後の番組と決めたこの「NOマネー」を、若いときから
期待していた黒田さんに託したのだと思います。どうか、テレビ大阪で一番
おもろい番組にして下さい。

最後に、変わらず「たかじん」の冠を大切に続けてくださっている
テレビ大阪様、共演者の皆様、スタッフの皆様、毎週ご覧頂いています
ファンの皆様に、やしきたかじんに代わり心よりお礼申し上げます。

有り難うございます。

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