川でビーバーの猛襲受け大けが、カヤック転覆→水中に引きずり込まれる。

2014/06/19 16:21 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


自分たちの生活に適した環境を作るため、“ダム”を作ることで知られるビーバー。その姿から、かわいらしい印象を持っている人も多いだろうが、ダム作りに使う木をかじり倒すほどの歯と力が、時に人間に対する武器となるケースもあるそうだ。先日、米国の川では、カヤックの練習を行っていた男性が、水中から現れたビーバーに襲われて大けがをする事故が発生。そのアクシデントは救助にあたったトレーナーですら驚いたほど、信じられない出来事だったようだ。

米放送局ABC系列WHAM-TVやCBS系列WTVR-TVなどによると、この事故はニューヨーク州を流れるアイロンデコイト川で、6月10日に発生。カヤックの練習をしていた男性が、突然水の中から現れたビーバーに襲われて腕や背中を噛まれ、さらにビーバーが水中へ引きずり込むようにしながら攻撃を続けたため、男性のカヤックは転覆し、助けを求めて声を上げたという。

その声に気付いて救助にあたったのが、トレーナーを務めていたネイト・レイノルズさん。建物の中にいたという彼は、男性が彼の名前を呼んで悲鳴を上げていたのに気付き、慌てて外に出たという。すると、転覆したカヤックにいた男性の腕を水中から「飛び跳ねて」出て来たビーバーが噛み、男性をカヤックから引きずり出すほど攻撃し続ける様子を目撃。20年以上この川を見て来たスクールの責任者も「初めて」と話すビーバーの襲撃を目の当たりにしたレイノルズさんは、その光景を「ホラー映画を見ているようだった」と話している。

急いでレイノルズさんが男性の元へと近づいてみると、興奮した様子で依然男性の腕に噛みつき続けていたというビーバー。男性は自力でカヤックへと戻ったそうだが、全く腕から離れようとしなかったビーバーに対し、レイノルズさんはパドルが「壊れるほど」数回ビーバーを殴りつけたそうだ。その結果、ビーバーは男性の腕から離れて水中へ戻ったものの、間もなく再び姿を現したため、スクール側は一時全てのレッスンを中止。危険なビーバーを探すため、捜索にあたったという。

その後、報告を受けた州の動物管理局も捜索にあたり、男性を襲ったと思われるビーバーの死体を発見。ビーバーはレイノルズさんにパドルが壊れるほど殴られた結果、時間が経って命を落としたと見られている。草食であるビーバーは一般的に「人間に対して攻撃的ではない」とされているが、人がビーバーに襲われる事例は稀にあるそうで、このスクールの責任者は今回襲ったビーバーが「何らかの理由で動揺し」男性を襲ったのではないかと推察している。

なお、事故後病院に運ばれた男性は腕や背中に「深い刺し傷」を負って入院したものの、現在は順調に回復しているそうだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.