偽スフィンクスにエジプト激怒、中国にパクられ?ユネスコに訴える。

2014/05/27 01:25 Written by Narinari.com編集部

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先日、中国河北省石家庄市の農村部に、エジプト・ギザのスフィクスそっくりの像が出現し、話題を集めた。すると、この一報を知ったエジプトが激怒。観光事業に悪影響を与えると、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)に訴え出たという。

中国メディア揚子晩報網などによると、石家庄市に登場した“偽スフィンクス”は、映画のセットとして造られた高さ約20メートル、全長約60メートルの鉄筋コンクリート製の像で、サイズは本物のスフィンクスとほぼ同じ。中は撮影スタジオになっているが、ネットユーザーの間では「これでわざわざエジプトに行かなくてもスフィンクスを見られるようになった!」などと注目を浴びていた。

しかし、この“偽スフィンクス”に本家は黙っていなかった。スフィンクスはエジプトにとって重要な観光資源。“偽物”がはびこる現状に我慢がならず、ユネスコに訴え出たのだ。

エジプト文化財部門主席は「私たちはこの一件ですでにユネスコに訴えており、エジプトの外交部は中国と連絡を取り合い、双方が必要な手続きを行って問題を解決すること、もしくはエジプトが中国を起訴して弁償を求めるか、中国側は複製品を取り除かなければならない」と語る。どのような目的があるにせよ、“偽スフィンクス”の存在は許さないという立場だ。特にエジプトの許可なしに“偽スフィンクス”を勝手に建造したことには腹を立てているという。

中国とエジプトと言えば、先日も、中国製の模倣品の影響でエジプトの伝統工芸品が消滅の危機に瀕していると報じられた。“偽スフィンクス”は期間限定で「撮影終了後に取り壊される」との報道も出ているが、果たしてそれはエジプトのクレームを受けての措置なのか、それとも最初からそういう予定だったのか、現在のところハッキリとしたことは分かっていない。

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