DVD1万枚売り“吉本解雇”回避、先輩・博多大吉「ここからが地獄」。

2014/05/14 07:45 Written by Narinari.com編集部

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“半年以内にDVD1万枚売らなければ吉本解雇”との公約のもと、1枚でも多く売るために全国行脚をしてきたお笑いトリオ・グランジが5月13日、東京ドームシティ ラクーアガーデンステージで行われたDVD売上結果発表イベントに登壇。売上は1万966枚と大台超えを達成し、吉本残留を決定させた。

2013年11月13日に自身初のDVD「グランジ BEST NETA LIVE」を発売した彼ら。喜びもつかの間、半年以内に1万枚以上を売り上げないと解雇されてしまうという公約を突きつけられた。以降、地方での手売り、ラジオ番組でのPR、自身のイベントでの手売り、テレフォンショッピングなど、あの手この手でプロモーションに励んで来た3人。今年1月5日に東京・ルミネtheよしもとで行われた単独ライブでは6,189枚、3月29日に東京・ヨシモト∞ホールで行われた「男のキャデラック会議室」では8,721枚と、中間結果を発表してきたが、最終日となった12日も手売りに励み、ついに結果発表の日を迎えた。

イベントのMCを務めたのは、先輩の博多華丸・大吉。「解雇なら解雇で、気まずいまま終わります」(大吉)、「変な感じのまま、“解散!”って言います。しょうがないですよ」(華丸)、「吉本はシビアですから、1枚足りなくても解雇です(苦笑)」(大吉)と、会場に集まった約1,000人の観客に語りかけた。

47都道府県DVD販売行脚、大量のDVDの手売り、テレフォンショッピングなどのプロモーション方法に「ブラック企業がやることなんじゃ?」と指摘する大吉。「確かにブラックなやり方ではあると思うんですけど、(実際、地方へ出向くことや電話で話すことでファンのみなさんと)直接お話もできましたからね。僕、人に対して感謝を持たない人間だったんですけど、生まれ変わりました」と目を輝かせる佐藤大。

DVD販売のため、一人で岡山に行った遠山大輔は「電車の都合で40分くらいで帰るつもりだったんですけど、あまりにもたくさんの方に来ていただいて1時間半で45枚買ってもらうことができました」と報告。ところが、五明拓弥が一人で行った高知県では「3枚でした」と肩を落としていた。

ちなみに、滋賀県大津市の1枚が最低売り上げだったそうだが、「1枚でも売れるなんてすごいことだ」と感心する大吉。半年間の軌跡を振り返った映像を観終わったあとは、「ほとんど静止画でビックリしましたけど、(映像に映っていた出かけた先での売り上げを観ていると)ほとんどが10枚単位なんやね。お笑いファンでグランジファンが買ってくれるには、やっぱり限界があるというか……」と、改めて1万枚達成の大変さを噛み締めた。

そしていよいよ売上枚数を発表。結果、1万966枚を売り上げ、昨年リリースされた吉本の単独芸人のDVD1位となり、無事に残留を決定させた。

ガッツポーズする大、呆然とする遠山、笑顔の五明……。三者三様の反応を見せたのち、ガッチリと握手を交わした3人。前日にはAmazon.co.jpのお笑い部門でさまぁ〜ずやバナナマンを抜いて1位にもなったそうで、これには「さまぁ〜ずさんやバナナマンのほうが面白いと思いますけど」と不服そうな様子を見せる大吉だった。

昨年11月に交わした誓約書を「思う存分、破いてください」と言われたものの、「これは(元マネージャーの)北橋さんにぶっ壊してもらわないと。契約書を書いた人が破かないと無効になるんだよ! 昨日、暇だったから調べたんだよ!」と言い出す大。慌てて北橋を舞台へと呼び込み、無事、破棄した。

公約を達成したグランジには、会社からご褒美も。「浜ちゃんが!」(読売テレビ)ほか、現在放送中の月9ドラマ「極悪がんぼ」(フジテレビ系)への出演が決定した。「ドラマは、エキストラなんてオチはないですか?」と訝しがる五明に、「それでもいいよ!」と興奮ぎみに叫ぶ遠山。さらに現在、30以上の番組と交渉中だそうで、中には華丸・大吉との共演もあるという。

そのほか、メンズファッション誌「LOADED」でモデル、ティーン向け女性ファッション誌「POPTEEN」での特集と夏休みイベントのメインMCも決定。舞台衣装のないグランジには、オーダーメイドのスーツもプレゼントされることになった。

続々と発表された“ご褒美”に、驚きのあまり発する言葉が少なくなったグランジ。「ようやく吉本のそういうグループに入り込んできたということだよ」と語りかける大吉だったが、「先輩として一言。ようこそ、地獄の一丁目へ。ここからが(さらに)地獄ですよ!」という優しくも厳しい一言も添えられた。

イベントの最後には、3人から感謝の言葉。「本当にみなさん、ありがとうございました。みなさんの、そして社員さんのお力で達成できたと思います。これからも吉本所属ということで、早速、明日の14時からルミネで出番がございますので、お越しください!」(五明)、「本当にみなさんのお金のおかげです。2,200万円……そんな力を貸してもらって、みなさんからすればどうでもいい僕らの夢にも付き合ってもらって嬉しいです。感謝というか、本当にありがとうございます!(と、土下座)」(大)、「半年間、先輩、同期、後輩、スタッフ、ファンのみなさん……ありがとうございました。いままで気付けなかった思いに気付けた半年間だったと思います。たくさんの方が応援してくださっていることもわかりました。みなさんがいま、こっちに向けてくださっている顔もステキで、ありきたりな言葉ですけど、一生忘れない瞬間だと思います。DVDたかが1枚だと思いますけど、みなさんの中の何かが変わったという声を聞かせていただいたことも財産になります。明日からはまたいろんなことに挑戦していこうと思っていまして、ここからがスタートなんで頑張って売れたいです。みなさんの力で売れると思うんで、売れた時は自信持ってください!」(遠山)とそれぞれが胸の内を語り、遠山の挨拶を聞いていた大吉は、「選挙なら100%落ちるよ」と鋭く指摘してイベントを締めくくった。

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