少女が警官に“駐車違反切符”、規制箇所へのパトカー駐車を許せず。

2014/04/08 20:15 Written by Narinari.com編集部

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先日、いつものように街中をパトロールしていた米国の警察官は、とある複合ビルの前でいつもと違う出来事に出くわした。パトカーをビルの前に停め、辺りを巡回して戻ってみると、フロントガラスの上に1枚のメモが置かれていたという。それはビルに住んでいた少女が自ら書いた、パトカーの駐車違反切符。警察官と対峙した少女は、一般車の駐車が規制されている場所に停められたパトカーを見て許せなくなったそうで、上司へ10ドル(約1,000円)の罰金を払うように求め、思わぬ指摘を受けた警察官は反省し、上司ではなく少女に対して罰金を収めたそうだ。

米放送局CBS系列WTSP-TVやFOX系列KPRC-TVによると、パトカーの駐車違反を咎められたのは、テキサス州ベイタウン警察署に勤務するトミー・キング巡査。その日、市内のパトロールに出た彼は、途中通りかかった商業施設とアパートが入る複合ビルの安全を確認しようと思い、近くの会社脇にパトカーを停め車から離れたという。そして、ビル内の平穏無事を見て安心した彼がパトカーに戻ってくると、フロントガラスの上に紙が挟まっているのを見つけた。

そこには、手書きで大きく「違反」の文字。すると、読んで「笑い始めた」キング巡査のもとに“違反切符”を渡した14歳のアニー・ジェームズさんが現れ、違反内容を説明し出したという。彼女は、ビルで非常事態が起きた時に緊急車両が利用するため、通常時でも一般車の駐車が禁じられているスペース「ファイヤーレーン」にパトカーを停めたのは違反していると、いわば巡査にお説教。市民と同じように、罰金として「上司へ10ドルを払うよう」求めたそうだ。

女の子に怒られているうちに、警察官に罰金を求める彼女の考えが「しっかりしていると思った」と感心。すっかり少女に反論できなくなってしまった彼は、自分の行動を反省し、罰金を収めようと観念したそうだ。しかし、どうせ罰金を払うなら「もっといい方法がある」と思いついた彼は、用意した20ドル(約2,000円)を警察署に収めず、地元のトイザらスへと持って行ったという。

そのお金で、キング巡査はトイザらスのギフトカードを購入。また、事情を聞いた店側も好意でさらに20ドル分を渡してくれたそうで、彼は40ドル(約4,000円)分のギフトカードを持って再びジェームズさんへ会いに行くと、ギフトカードの罰金を彼女に収めた。思わぬプレゼントをもらった彼女は、「本当に興奮した」と大喜び。彼女は1か月前にアラバマ州から引っ越してきたばかりで、知り合いもまだ少ない中での行動で、巡査との交流が生まれたことが素直に嬉しかったようだ。

自分もまたアラバマ州出身だというキング巡査も、今回の出来事を機にすっかりジェームズさんと仲良くなったようで、「新しい友人ができた」と喜んでいる。同時に彼は、彼女の指摘から警察官としての自覚を認識する「レッスン」になったと反省も忘れておらず、少女の勇気ある行動は彼の成長にも一役買ったようだ。

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