龍馬直筆“幻の手紙”偶然発見、NHK番組の街頭インタビューがきっかけ。

2014/04/08 05:36 Written by Narinari.com編集部

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NHKは4月12日、新感覚バラエティ「突撃!アッとホーム」において、世紀の大発見となる坂本龍馬直筆の手紙“越行の記”の全貌を公開する。この手紙は、龍馬が暗殺される10日以内に書かれた幻の手紙で、番組の取材中、東京都国立市の一般家庭で偶然発見されたという。

直筆の手紙“越行の記”は、約150年前、龍馬が没する近江屋事件までの10日以内(慶応3年11月5日〜15日[1867年11月30日〜12月10日])に書かれており、歴史的に重要性の高い手紙。高知県立坂本龍馬記念館、下関市立長府博物館、京都国立博物館の協力により、直筆の書であることが「ほぼ確実」だと判明した。

その内容は、「大政奉還後の日本国新政府の財政計画・人材構想」について書かれている。

番組では、これほどの歴史的資産が誰にも見つからず現代まで埋もれていた経緯と、自身の運命をまだ知らぬ龍馬が生々しく記した新政府の財政構想、および、当時1,000円で古美術商から購入した“越行の記”の驚きの鑑定額などを紹介。番組放送後には、公式サイトで“越行の記”の全文を独占公開することも決定した。

なお、4月10日から番組の公式サイト(//nhk.jp/athome/)にて、予告編が公開される。


☆偶然発見されるまでの経緯

「突撃!アッとホーム」では、家族との思い出がつまった宝物を見せてもらう“ファミリー トレジャー ハンティング”という企画があり、NHKがその取材を進めていた。東京都国立市の主婦に街頭インタビューをお願いした際に、「父が古美術商から“坂本龍馬直筆の手紙”を買った」という話が出たため、家庭のちゃぶ台の下に保管されていた、本物か半信半疑であった手紙を預かり、鑑定を依頼。その結果、21世紀の大発見といえる貴重な書物であることが発覚した。直筆の手紙は、2010年以来4年ぶりの発見となる。


☆高知県立坂本龍馬記念館 主任学芸員 三浦夏樹氏のコメント

「龍馬の手紙」として毎年何本も持ち込まれる中、本物はほぼ出てこない。出会えて凄く驚いている。140通ほど存在するといわれている坂本龍馬の手紙の中でも、“越行の記”は、その存在すら想定されていなかった幻の手紙といえる。

大政奉還後の新政府のあり方を検討している中、龍馬と後藤象二郎は、越前福井藩の前藩主である松平春嶽の上京は必須と考えていた。松平春嶽との面会のため、越前へ派遣された龍馬が、その旅の内容を報告する後藤への復命書といえるものが“越行の記”である。

内容から、徳川家から権力を奪い、朝廷を中心とした国づくりを行うという龍馬の意思が見える。今後様々な龍馬研究に用いられるだろう。


☆所有していた東京都国立市の主婦のコメント

20〜30年前に父が購入した手紙が、まさか本物だと思ってもみなかった。父が「龍馬直筆」だと言っていたことに半信半疑だったが、見る目があったことがわかったし、鑑定額には本当に驚いた。家のちゃぶ台の下で眠らせているより、しっかりしたところで保管して、龍馬好きな人に見てもらいたいので、高知県立坂本龍馬記念館に寄託できることになって良かった。

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