虐殺で親亡くした子供の今昔、世界震撼させたルワンダ大虐殺から20年。

2014/04/06 06:01 Written by Narinari.com編集部

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約100万人が犠牲になったアフリカのルワンダ大虐殺から、4月6日で20年を迎えた。そして先日、当時親と離ればなれになった子どもたちの家族を探して、再会させるために撮影された古いポラロイド写真を収めた収納ケースの蓋が、20年振りに開けられたという。

1994年のルワンダは、内戦と100日もの間続いた虐殺によって国内のインフラは破壊され、孤児の数は史上最多を記録していた。今回公開された子どもたちのポラロイド写真は、セーブ・ザ・チルドレンが親と離ればなれになったおよそ8,00O人の子どもたちを撮影し、家族を探すために村から村へと回覧されたものだ。

世界を震撼させた大虐殺から20年にあたり、セーブ・ザ・チルドレンはポラロイド写真に写る子どもたちの数人を捜索。当時の話や、その後どのように人生を歩んで来たのかなど、大人になった彼ら彼女らに話を聞くことができたという。

その中の一人、現在大学に通うグロリオーサ(Gloriosa)さんは当時5歳。虐殺で両親を亡くした。そして「このポラロイド写真が撮影された時、私はまだすべては上手くいくと思っていました、両親はどこかで生きていて、再会して幸せな人生を送れるのだと無邪気に信じていたのです。私は、国際社会や人道支援組織に対して、あの頃私が経験したような状況下で今を生きている子どもたちを救ってくれるようお願いします。子どもたちは、自分ではどうすることもできない状況の被害者なのですから」と、当時を振り返った。

セーブ・ザ・チルドレンのルワンダ・カントリー・ディレクターを務めるジェフリー・ムギシャ氏は「この大量のポラロイド写真は、20年前にルワンダで発生した大虐殺が、想像を絶する規模の悲惨なものだったことの証しです。同時に、一つ一つの写真を通して、生き残った子どもたちが勝ち取ったそれぞれの人生の物語を垣間見ることができるのです。また、古い写真の中の子どもたちは、世界にはまだ同じような苦しみを耐えている子どもたちがいることを思い出させてくれます。ルワンダ大虐殺の犠牲者と生存者に対して私たちが最高の敬意を示すには、同じような経験をする子どもをなくすために最善を尽くすことだと思うのです」とコメントを寄せている。

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