ネット詐欺男に怒りの復讐劇、シェイクスピアの戯曲を延々送信。

2014/03/24 20:24 Written by Narinari.com編集部

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3月はじめ、英国のある男性は、コミュニティサイトで売りに出されていたプレイステーション3とゲームソフトを購入したそう。ところがお金を振り込んだのに、1週間経っても売り主の男からは一向に商品が届かず、彼は詐欺にあったと気が付いた。そこで警察に相談したものの、「捕まえるのは難しい」と言われてしまい、怒りのやり場に困った男性。そんなとき、データ量無制限プランで契約していた携帯電話に目を付けた彼は、相手に“復讐”することにしたという。

英紙ブリストル・ポストやデイリー・エクスプレスなどによると、この“復讐”を行ったのは、英南西部の街ブリストルに住む24歳の男性エド・ジョセフさん。英国のコミュニティサイトを覗いていた彼は、ある男がプレイステーション3とゲームソフトを80ポンド(約1万3,000円)で出しているのを見つけ、買うことにした。そして代金を銀行で振込んで先払いし、商品が届くのを楽しみに待っていたという。

ところが、いつまで経っても商品は届かない。やがて騙されたと気が付いたジョセフさんは、警察は頼りにならないため、自分で仕返しをすることにした。最初に思いついたのは「お前がどこに住んでいるか分かったぞ」と嘘のテキストメッセージを送りつけ、相手を怖がらせようというもの。しかし、これはよくあるパターンだと感じ、送ったところで「相手を悩ませることはなさそうだ」と、この作戦をやめたという。

それから、どう復讐しようかと考えながら携帯電話をいじっていたジョセフさん。すると、彼が契約しているキャリアでは、長文のテキストをコピペして携帯電話のテキストメッセージに送ると、自動的に分割して送られることを思い出した。そこで「とても長い文章」で書かれた本をコピペしてテキストメッセージで送りつけようと決め、ネットで公開されていたシェイクスピアの「マクベス」を選び、戯曲が小分けになって延々と送られてくる“嫌がらせメール”を送信した。

相手に届くテキストメッセージ1通分には「160文字」までしか入らないため、自動的に分割されて届くメッセージの総数は、「マクベス」だけで600通。ジョセフさんは、自分の携帯電話の料金プランがデータ無制限なのをフル活用し、さらにほかの作品の送信にも着手、これまでにシェイクスピアの全37作品中22作品を送信し、残りの15作品も送る予定だ。全て送れば、実に2万9,305通ものメッセージが相手に届く見込みだという。

その効果はすぐに現れ、初めて送ってから1時間後には相手から「罵倒する返事が届いた」というジョセフさん。さらには電話までも掛けて来たそうで、彼が「本を楽しんでもらえてる?」と尋ねたものの、相手の男は「とても混乱していた」そう。「彼の電話は何時間も鳴り続けていたはず」と話すジョセフさんが一矢を報いた形だが、お金が帰ってこなくても、全ての作品を送り終えた時に少しは晴れやかな気持ちが得られるのかもしれない。

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