3日待つだけ「ワイン製造器」、味わい色々“風味決める粉”が決め手。

2014/03/10 08:24 Written by Narinari.com編集部

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ワイン好きにはたまらない、夢のような“ポット型ワイン製造器”が発表され、大きな注目を集めている。「誰もが安く、手軽に飲めるように」と作られたこの製造器なら、水とぶどうの果汁、それに風味を決める粉を入れて3日待つだけで、有名銘柄のような味のワインが完成するそうだ。

米紙ニューヨーク・ポストや英紙デイリー・メールなどによると、話題のワイン製造器「ミラクルマシン」を開発したのは、英国人実業家でワインサイト「Lot18」の創設者フィリップ・ジェームズさんと、米国のワイナリー経営者でソムリエでもあるケビン・ボイヤーさんの2人。 公式サイトの説明によると、開発のきっかけは、ある日、2人がディナーを共にしたときに、ワインを飲みながらジェームズさんが「今あるテクノロジーで、水からワインが作れないだろうか」と何気なく口にしたことだった。

そのときは大笑いして話は終わったが、次の日、そのジョークを「いい考えだ」と思った2人。そこからは本気で方法を探り始め、シリコンバレーの友人たちに相談、開発に着手した。

それから約1年間、実験と研究を重ね続けたという彼らは、結果、「ミラクルマシン」の開発に成功。この製造器へ水とぶどう果汁、風味を決める成分の粉末を入れると、中で熱や超音波を使って成分の発酵が促され、3日後には「20ドル(約2,000円)程度で売られているものと同じくらいおいしい」ワインが出来上がるという。製造中は、温度や糖分含有量などを計るセンサー類で発酵の進展具合が管理され、利用者も変成過程をスマートフォン向けアプリを使って確認できるようになっているそうだ。

風味を決める「成分の粉末」について、2人はこれまでに「カベルネ・ソーヴィニヨン」「シャルドネ」などに近い味わいを出せるとする、6種類を開発。3か月以内にはさらに「5種類から10種類が加わる」と説明しており、値段は安く抑えられれば1袋「2ドル(約200円)」程度を予定しているそうだ。

「ミラクルマシン」の発売が始まれば、粉末は公式サイトやAmazonを通じて販売される見込み。マシン製ワインは「不活性ガスを使っていない」ため、消費期限が「最高でも2週間」と短いのがネックではあるが、毎週1本作るにしても粉末代は「月に10ドル(約1,000円)以下」で抑えられるように考えているとしている。

粉末を手に入れる必要はあるが、それでも水を入れて3日待つだけで手軽に自家製ワインが楽しめるとなれば、よく飲む愛好者にとってはたまらない一品となるはず。欧米メディアでも広く紹介され、早くも大きな注目を集めているミラクルマシンだが、現在は開発者2人が量産化に向けた資金集めを行っている段階で、早ければ今年後半にも1台499ドル(約5万1,000円)で発売される予定だという。

なお、海外では「WinePod」(//www.winepod.net/)など、以前よりいくつか自家製ワイン製造器が存在しているが、「ミラクルマシン」は低価格で、より手軽に作れるのがポイントだ。

※日本では酒税法によりアルコール分1%以上の酒類を作ることが禁じられているため、この「ミラクルマシン」で作られる自家製ワインは違法となる。

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