芥川&直木賞3作が同時TOP10、文芸(単行本)部門では3作がTOP3独占。

2014/01/30 04:00 Written by Narinari.com編集部

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今週2月3日付けのオリコン“本”ランキングBOOK(総合)部門では、1月16日に発表された「第150回芥川賞・直木賞」を受賞した3作が揃ってTOP10入りした。

まず、直木賞受賞作の姫野カオルコ「昭和の犬」(2013年9月12日発売・幻冬舎)、朝井まかて「恋歌」(2013年8月21日発売・講談社)が、それぞれ週間売上1.7万部、1.4万部を売り上げ、先週の100位圏外より5位、7位に初TOP10入り。

続いて芥川賞受賞の小山田浩子「穴」(1月24日発売・新潮社)も、先週金曜日の発売にも関わらず、週間1.1万部を売り上げ初登場10位にランクイン。両賞受賞作が全てTOP10入りするのは、前回の第149回で藤野可織「爪と目」(新潮社)、桜木紫乃「ホテルローヤル」(集英社)が獲得以来2回連続、また3作がTOP10入りするのは今回が初となる。

さらにジャンル別「文芸(単行本)部門」では、この3作がTOP3を独占した。

芥川賞作品のTOP10入りは、前々回である第148回の黒田夏子「abさんご」(5位・文藝春秋)、前回第149回の藤野可織「爪と目」(6i位・新潮社)に続いて3作連続、また、2008年4月からのオリコン“本”ランキング開始以来では通算7作目となる。

一方、直木賞作品のTOP10入りは、前回第149回で桜木紫乃「ホテルローヤル」(集英社)が直木賞初の首位を獲得して以来2作連続で、通算では7作目。中でも「昭和の犬」の5位は、前出の「ホテルローヤル」、第145回受賞の池井戸潤「下町ロケット」(小学館)の5位に続いて3作目のTOP5入り作品となった。

直木賞受賞の「昭和の犬」は、昭和33年生まれの一人の女性の半生を、昭和から平成にかけての時代と共に描いた私小説。授賞式では著者の姫野カオルコがジャージ姿で現れ話題をさらった。また「恋歌」は、幕末の過酷な運命に翻弄されながらも力強く生きた女性歌人・中島歌子の壮絶な人生を描いた歴史小説。そして芥川賞受賞の「穴」は、仕事をやめて夫の田舎で暮らしを始めた主人公が、見たことのない黒い獣の後を追ううち、得体の知れない穴に落ちたことから起こる不可解な出来事を描いている。

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