愛犬が大けがの飼い主を救う、“人生最大の危機”に献身的な行動。

2014/01/06 16:06 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


昨年11月、慣れたコースでスキーを楽しんでいた米国のある男性は、思わぬ窮地に陥った。滑っている最中に岩に衝突して谷の下へと落下すると、凍っていた木の幹に体を強く打ち付け、首の脊椎を損傷する大けがを負ってしまったのだ。凍える雪の中で体も動かなくなり、まさに命の危機に陥った男性。そのとき、連れて来た飼い犬が献身的にサポートする行動を取ってくれたおかげで、命を落とさずに済んだそうだ。

米放送局FOX系列KDVRやCBS系列KCNC-TVなどによると、深刻なスキー事故から生き延びることができたのは、コロラド州タバーナッシュに住むレナード・ソマーズさん。昨年11月2日、彼は「50回は滑った」というタバーナッシュ近郊にある山のスキー場へ、甥と一緒に出かけていた。そしていつしか甥と別れ、1人気ままにスキーを楽しんでいたソマーズさんだったが、慣れたコースとあって油断もあったのか、この日彼は人生最大の危機に直面してしまう。

滑っている途中で岩に衝突してしまったソマーズさんは、谷の下へ落ちたときに凍っていた木の幹に背中から激突。その衝撃で首の脊椎を損傷してしまい、雪の中に埋まったまま動けなくなった。意識を取り戻して「体が動かないことを悟った」という状態の中、そばにいたのは、一緒に滑りを楽しんでいた愛犬で5歳のシベリアン・ハスキー犬、ジュノーだけ。しかし主の危機を察知した彼女は、その後献身的な行動を取り出して、彼の救助に大きな役割を果たしたという。

事故直後、雪の中で動けなくなった飼い主のために、彼の体の周りにあった雪を懸命に取り除いた上、30分ほど寄り添って「暖め続けてくれた」というジュノー。さらに主には「援助が必要だと分かっていた」彼女は、やがて近くにやって来たスキーヤーたちの声が聞こえると、即座に彼の元を離れて走り出していった。そして、谷の下で「パニックになっていた」ジュノーの存在に気付いた女性が後を追い、発見されたソマーズさんは救出され、病院へと運ばれたそうだ。

ジュノーのおかげで、辛うじて命は助かったソマーズさん。しかし事故に遭った代償は大きく、今後再び歩けるようになるのかは現時点で「分からない」という。それでも、ジュノーが適切な行動を取ってくれなかったら「もっと悪い結果もあり得た」と、愛犬に対しては心から感謝している様子。「いつかまた歩けるようになりたい」と話している彼は、現在行っているリハビリ治療でも愛犬のサポートを受けながら、一緒に日々取り組んでいるそうだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.