泥棒の“心遣い”に被害者あ然、不要な身分証やポイントカードは返却。

2013/11/28 15:03 Written by Narinari.com編集部

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泥棒に入られたら、誰しも大きなショックを受けることに違いないが、中国では先日、とある団地に侵入した泥棒の“書き置き”が注目を集めた。その泥棒は被害者に戸締まりの重要性を説くとともに、不要な物品は返却するなど、まるで“良い人”気取りだったというから驚きだ。

中国メディア大河網などによると、この一件は11月20日夜、浙江省杭州市で起きた。その日、安徽省出身の22歳の余さんは戸締まりをして眠りにつき、熟睡している間に泥棒が侵入。もともと余さんが暮らす団地の部屋は施錠が弱く、その道のプロの手にかかれば、あっけなく開けられてしまう脆いセキュリティだったそうだ。

余さんが泥棒に入られたことに気が付いたのは日付が変わった午前1時ごろのこと。携帯電話に着信音が鳴ったためで、それはクレジットカード会社からのメールだった。異変を感じた余さんは驚き、すぐに部屋を確認するが、そこには明らかに何者かが侵入した痕跡が残されており、部屋からはカバンやノートPC、現金、クレジットカードなどが消失。すぐに警察に連絡することにした。

とは言え、余さんは事件当時熟睡していたため、泥棒の姿を目撃したわけではない。これといった手がかりはなく、警察も途方に暮れていたところ、団地1階でひとつのカバンが発見される。それは盗まれた余さんのカバンだった。

警察がさっそくカバンの中身を調べると、一冊の小さなノートが見つかる。最初、警察は余さんの持ち物だと思ったそうだが、ノートを開けてみてびっくり。そこには泥棒が記した「夜はきちんと戸締まりしろ。熟睡しすぎだ」と被害者を諌めるようなメッセージとともに、「不要な物はあなたに戻す」とし、カバンの中から身分証やスーパーのポイントカードなどが出てきたという。

挙げ句に「ひとり暮らしは大変だろ。でも、俺もご飯を食べていかないといけないんだ」などと盗みに理解を求めるような言葉も記されていた。これを伝え聞いた余さんは、「ご飯を食べるだけなら、現金だけで足りるでしょ! ノートPCには大切なデータが入っていたのに……」としょんぼり。泥棒の“心遣い”にかえって傷付けられることになったという。

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