忘れ物客に職員が“感謝”強要、電話で「早く」の催促にうんざり。

2013/10/23 09:07 Written by Narinari.com編集部

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大切な忘れ物が無事手元に戻ってきたときは大変嬉しいものだが、それでも感謝を強要されたら興醒めしてしまうかもしれない。中国では先日、地下鉄の荷物検査場にバッグを忘れたある乗客が、職員から“表彰”を強要され、挙げ句に“錦の旗”まで贈るよう懇願されたというのだから驚きだ(※編集部注:中国には感謝の意を示すため“錦の旗”を贈る文化がある)。

先日、北京市で暮らす王さんは地下鉄8号線に乗車。林萃橋駅に到着したとき、自分のショルダーバッグがないことに気がついた。

王さんは「いったいどうしたのだろう」と思案したが、何も思い出せない。次第に気持ちは焦り始めていたが、そうこうしている内に地下鉄職員から「あなたのカバンは回龍観東大街駅の荷物検査場にありますよ」という電話連絡が入った。

王さんは連絡を受けるとすぐに回龍観東大街駅に引き返し、カバンが無事であることを知って大喜び。すると現場の職員は「地下鉄のホットラインに電話をかけて、今回の一件を“表彰”してくれないか?」と依頼してきた。王さんはそれを快諾、ホットラインに電話をかけて事の顛末を伝えたが、話はまだ終わらない。

職員は続けて「感謝状も書いてくれないか?」とお願いし、挙げ句には「王さん、お時間がある時で構わないので、“錦の旗”を贈ってくれないでしょうか?」と言い出す始末だ。王さんは多少疑問を感じつつも、自身の大切なかばんが無事に戻ってきたということもあり、この申し出を受け入れることにした。

しかし、その日の正午ごろに王さんをうんざりさせる出来事が発生する。今度は別の職員から電話が入り、“錦の旗”を早く贈るよう念を押されたのだ。さすがにこれには王さんもやり過ぎと感じたのか、この一件はメディアに伝えられ、社会の関心を集めることになった。

なお、地下鉄関係者の話では「遺失物が手元に戻った際、乗客が職員を表彰、さらには“錦の旗”を贈呈しなければならないというルールはない」とのこと。

つまり、今回の一件は職員たちが独断でやったことと言えるが、この出来事が起きた背景には、スタッフの査定制度が大きく関わっているようだ。ネットには「“錦の旗”を贈呈された地下鉄スタッフたちには数百元の報奨金が支給される」という具体的な書き込みもあるが、この真偽は定かではない。

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