ウソの“お宝発見”告白で騒動、婚約者だけだますつもりが即拡散。

2013/09/17 16:38 Written by Narinari.com編集部

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先日、英南西沖に漁へ出ていたある漁師が、海上からFacebookに「金の延べ棒を引き上げた」と投稿し、友人・知人を大いに驚かせるという一件があった。写真付きの“時価総額約2億3,000万円相当”とされるお宝発見の一報は、すぐに拡散して大騒ぎに。ところがこれ、漁師としては婚約者をだますジョークのつもりで、想定していたのとは違う事態に大慌てとなったが時すでに遅し。港で待ち受けていた警察に事情聴取を受けるハメになったという。

英紙デイリー・テレグラフやファルマス・パケットなどによると、騒ぎを起こしたのはスコットランド地方ダンフリースに住む36歳の漁師、ビリー・アンダーソンさん。彼は先日、漁船の船長として英南西部の街ファルマス沖でホタテ漁を行っていた。その最中、Facebookに「金の延べ棒11本を引き上げた」と写真付きで投稿。彼は29歳の婚約者に「突然お金持ちになったと思わせたい」とのいたずらを思いつき、真鍮で作った“金の延べ棒”を持って写真を投稿した。

ところが婚約者だけをだますつもりだった彼の意に反し、更新された彼のFacebookページを見た周囲は即座に大騒ぎ。一緒に海で漁をしていた漁師たちからは「引き上げた正確な場所を教えてくれ」と催促が殺到し、さらに話を知った彼が乗る漁船の所有会社は、まだ金が沈んでいるかもしれないと、もう2隻を現場に派遣する準備を開始。自分が作った話が予想以上に広まってしまい、アンダーソンさんは事態の深刻さに気付いて慌て始めたという。

そこで彼が事態の鎮静化に協力を求めたのは、本来なら一緒にウソを楽しむはずだった婚約者。大切な彼女へ真っ先に真実を明かし、延べ棒捜索のため船を追加で出そうと鼻息荒い会社に行って、本当のことを話してくれるよう説得してお願いしたそうだ。そして徐々に周囲に真実は広まり、彼の作り話は恋人に迷惑をかけながらも終息できた――かに思われた。

ところが、7日間の漁を終えて寄った英南西部ニューリンの港で、騒ぎの余波に出くわしたアンダーソンさん。船が港に入るとき、彼は埠頭に警察が待ち受けていることに気付いたという。今回の作り話を把握していた警察は、彼の引き上げたとされる金塊が1983年にロンドン西部のヒースローで盗まれた2,600万ポンド(約40億円)相当の金の一部ではないかと疑い、彼が乗る漁船の航跡を監視していたそうだ。

結局、金は真鍮だったと説明して逮捕は免れたという彼。誰も得をしない結末に終わり、彼はFacebookにウソを投稿したのは「やり過ぎだった……」と話しており、今回の出来事を猛省しているという。

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