GoogleSVで保護された捨て犬、10年近くも同じ場所で生き抜いていた。

2013/09/16 04:49 Written by Narinari.com編集部

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家にいながらにして、いろいろな世界の景色を楽しめるGoogleストリートビュー。わざわざ自分で足を運ばなくても、見たい場所がいつでも見られる便利さの反面、撮影時に偶然映り込んだ人などのプライバシー問題が時折起きているが、最近、そんなストリートビューに映り込んでいたおかげで助かった犬がいると、英メディアの報道をきっかけに話題を呼んでいる。

英紙デイリー・メールやメトロなどによると、この犬の存在を紹介したのは、米ロサンゼルスで動物保護団体「Hope For Paws」を運営しているエルダッド・ヘイガーさん。彼は以前から捨て犬に対する認識を広めようと、妻オードリーさんとともに保護活動の様子を動画で撮影して公開しており、これまでもたびたび欧米メディアに注目されて話題になってきた。そして今回、英メディアが紹介する形で注目されたのが、2012年8月28日投稿の動画「Sonya, the Google maps stray dog rescue. Please share.」(//www.youtube.com/watch?v=ZqaNiv91ceE)だ。

動画のタイトルにもある、“Sonya(ソーニャ)”と名付けられたメスの犬を保護するきっかけとなったのは、ジェニファー・ベラスケスさんという女性から受けた1本の連絡だった。

ベラスケスさんがGoogleストリートビューを見ていたときのこと。ある建物の前に、毛が伸びて明らかに世話をされていない犬がいることに気が付いた。その後、半年ほど前からこの犬の世話をしていた男性と知り合うことができ、2人で犬の境遇を気に掛けていたところ、動物保護活動をしているヘイガーさんの存在をYouTubeで知り、彼に保護の相談をしようと決断。“Googleストリートビューに映っている犬”の存在をヘイガーさんに連絡してきたというわけだ。

連絡を受けたヘイガーさんは、気温が38度まで上昇した2012年8月のある日、実際に犬が映っていた場所へと向かった。すると現地のそば、停車しているキャンピングカーの下に、真夏の太陽を避けるようにじっと座っている“ソーニャ”がいたという。今回話題となった動画は、そのときの一部始終を記録したものだ。

彼がパンやチーズバーガーを与えると、“ソーニャ”は立ち上がって歩き出し駐車場へと移動。保護しようとする彼と、逃げようとする“ソーニャ”の駆け引きはあったものの、辛抱強くなだめようと近づく彼に徐々に心を許していったようだ。最後は大人しくリードを付けられて、素直に彼の車へ乗り込んでいる。

ヘイガーさんが聞いた話では、“ソーニャ”は少なくとも10年近くはその場所で生き抜いていたと見られるが、そんな長く続いた厳しい日々も、Googleストリートビューでたまたま存在に気付いた女性からの連絡によって幕を閉じることに。その後、伸びきった体毛もカットされ、すっきりした見栄えになった“ソーニャ”は、腫瘍や関節炎などをいくつかの病気を患っていることが判明。きちんと治療を施された上で新たな飼い主に引き取られていったという。

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