引っ越しも一緒の仲良し3家族、約20年続く“完璧”な近所づきあい。

2013/08/02 18:48 Written by Narinari.com編集部

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最近は隣の家の住人を知らない人が少なくないなど、ご近所同士の付き合いが希薄になっている時代。英国でもその傾向は同じようなのだが、ウェールズ地方で暮らすある3家族は、そんな実情を覆した“仲良しすぎる”行動で話題になっているそうだ。約20年来の付き合いを続けて来たという彼らは最近、1家族が引っ越しを決めたと知るや、「私たちも」と隣と近くの家を相次いで購入して新たな場所へ一緒に転居し、近所付き合いを継続させる道を選んだという。

英ニュースサイトのウェールズ・オンラインや英紙デイリー・エクスプレスなどによると、話題を呼んでいるのは、英南西部のウェールズ地方ニューポートに住む3家族。ある住宅街の一角に28年前から住んでいたスティーブ・パーカーさん、メアリーさん夫妻は、22年前に近くへ引っ越してきたジェーン・ジョーンズさんと仲良くなった。さらに20年前にやって来たジョン・ブーツさん、クレアさん夫妻とも気の合う関係となり、3家族の間で常にお互いを助け合う、友好的な付き合いが始まった。

10年前にはジョーンズさんのパートナーも加わり、友好関係を深めていった3家族。「私たちは昔ながらの近所付き合いをするのが好きだった」という彼らは、常に家のドアを開けておいてお互いが自由に出入りをし、時間を見つけて集まってはお茶や食事、パーティーなどを一緒に楽しんできたそうだ。誰かが家を留守にすれば自然と庭の草刈りも行い、誰かに身内の不幸があったり病気になったりすれば心身両面で支えて助けるなど、彼らはお互いの「サポートシステム」を手に入れたと話している。

そんな仲良し3家族が結束の強さを見せつけるきっかけになったのが、ブーツさん夫妻の引っ越しだ。ある日、日頃の感謝とばかりに「何か素晴らしいものを買いなさい」と、夫からクレジットカードを渡されたという妻クレアさんは、3キロほど離れた場所で売りに出されていた新居の購入を決めたそう。ショックを受けたのは、残りの2家族。彼らは、20年も続けて来たせっかくの関係を失いたくない気持ちが強かったようで、ブーツさん夫妻の購入申し込みからわずか1週間後に、まずジョーンズさんのカップルが、ブーツさん夫妻の新居から3軒隣の家を買い、さらに半年後にはパーカーさん夫妻もブーツさん夫妻の隣の家を買ったそうだ。

こうして現在、新たな場所でも以前と同じ近所付き合いを続けているという3家族。「私たちは生涯の友人」と話すジョン・ブーツさんは、諍いも起こさない関係を築けた“ご近所さん”との付き合い継続と、彼らと出会えた幸運を喜んでいるという。

3家族が引っ越した家の販売を手掛けた住宅会社社員も、彼らを「素晴らしい近所付き合いの“完璧な例”」と絶賛し、今の場所にも「20年住み続けて欲しい」と、周辺住民の良い見本となってくれるのも願っているようだ。

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