倉本聰の“内臓にくる”ホラー、自ら潤色・演出の究極ラジオドラマ。

2013/08/02 14:09 Written by Narinari.com編集部

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TOKYO FMは8月14日、倉本聰が潤色・演出を手がける究極のホラー・ラジオドラマ「山霧の深い晩」を放送する。放送時間は20時00分から21時40分まで。

「山霧の深い晩」は、昭和を代表する劇作家・北条秀司の同名作品が原作。三角関係のもつれで自ら命を絶った松葉杖の女性の怨念を、音だけで表現する。倉本は長年のキャリアの中で、この作品は「きっちり演出したら絶対に怖い」と確信していたそうだ。

今回のラジオドラマについて倉本は「ラジオは、究極の影像芸術だと思う。音だけで、リスナーが想像して、頭の中で影像を結ぶ。演出家や役者が表現するよりも、もっと奔放にイマジネーションが広がる。そして、人間の想像力が最も発揮されるのが“恐怖”。見えないからこそ、最大の恐怖心をあおる。今も、昔も、変わらずに」とコメントを寄せている。

倉本自らが潤色と演出を手がけた本作は、聴き手のイマジネーションを膨らませるために、原作にはない登場人物のキャラクター設定を加えたり、松葉杖の女がホテルの古い階段を降りてくるクライマックスシーンのために、富良野演劇工場にわざわざ“階段”を作って「音」を収録するなど随所にこだわりを散りばめた。これは「アメリカのホラー映画と違って、日本人の恐怖感は、内臓にくるような恐怖感。そういうものをラジオで作ってみたいと思った」との想いによるものだ。

放送は東京ローカルで、出演は倉本聰・富良野Group。


☆原作ストーリー

若い新聞記者が休暇で泊まったホテルで心中事件が起こった。男には妻があり三角関係のもつれが原因らしい。男には致命傷がなく、手当をするため病院に運ばれる。ところが死んだと思った女がなんと、その男の病室に……。

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