NECは7月31日、NECカシオモバイルコミュニケーションズが手がけているスマートフォンの新規開発を同日付で中止し、現在販売中の機種をもって生産および販売を終了すると正式発表した。

今回の“スマホ撤退”の理由について同社は「スマートフォンの急速な普及など携帯電話端末の市場が大きく変化する中、競争力の維持・強化にはスケールメリットが重要となっています。しかしながら、当社の携帯電話端末事業は出荷台数が減少傾向にあり、今後の業績改善を見通すことが難しくなっています」と、現在置かれている状況を説明。

その上で、「当社は、携帯電話端末事業の方向性について総合的に検討した結果、このたびの決定にいたりました」としている。

なお、スマートフォンに関する保守は引き続き行い、また、従来型ケータイの開発や生産、タブレット事業は継続していくという。

同社は今年、NTTドコモの春モデルとして、大胆な2画面のデザインで話題を呼んだ「MEDIAS W N-05E」を投入。さらに夏モデルとしてシンプルなデザインの「MEDIAS X N-06E」を投入したが、これが最後のスマートフォンとなった。