ユリ・ゲラー「自分はスパイ」、“念力”によるソ連への妨害活動など告白。

2013/07/22 18:58 Written by Narinari.com編集部

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1970年代、スプーン曲げで世界に超能力ブームを巻き起こしたユリ・ゲラー。現在66歳の彼には“超能力者”とは別に、“スパイ”というもう1つの顔があるという。以前からたびたび母国イスラエルや米国の秘密活動従事経験を主張していたが、このほど英放送局BBCが彼のスパイ活動に焦点を当てたドキュメンタリー番組を放送。本人の告白だけでなく、事実を認める関係者の証言なども紹介され、英国で大きな注目を集めたようだ。

英紙デイリー・ミラーやベルファスト・テレグラフなどによると、話題の番組は7月21日夜にBBCで放送された「The Secret Life Of Uri Geller(ユリ・ゲラーの秘密生活)」。番組では、現在英国で暮らしている彼がスパイになったきっかけや活動の一部を告白したほか、彼をスパイとして「活動に利用した」関係者らの話も紹介された。これまで、自分がスパイだった“ヒント”しか明かしてこなかったという彼だが、今回は初めてその活動の一部を詳しく話したという。

彼がスパイになるきっかけとなる出来事があったのは、両親の離婚でキプロスへ引っ越した13歳のとき。ほとんどの利用者がイスラエル人だったという、新たな父親が経営していたホテルで考古学者と名乗る1人の宿泊客に出会った彼は、「心を読んで」その客がイスラエルのスパイだと見抜いたという。言い当てられて驚いた男性に、ユリ・ゲラーが続けてスプーン曲げを披露すると、彼の才能に惚れ込んだ男性はスパイ活動の協力を依頼。当時戦争状態だったエジプトやシリアで活動していた男性から彼に手紙が届くようになり、それをキプロスのイスラエル大使館へ持っていくようになった。

その後、1960年代にイスラエル軍兵士としての活動を経て、70年前後からサイキック・エンターテイナーとして活躍し始めたユリ・ゲラー。世界的に有名な存在となりつつあった当時も、彼の力に魅力を感じていたイスラエルのモサドや米国のCIAといった諜報機関から「密かに声を掛けられていた」(英紙サンより)という。そして70年代、当時のジミー・カーター米大統領の命を受けた米国務長官から頼まれ、彼が協力した仕事の1つがソ連への“攻撃”だった。

この任務は「多くが成功していた」というユリ・ゲラー。彼が行ったのは、遠く離れた場所からソ連の情報を透視したり、スパイに近付いて考えを変えさせたりといった、いわゆる“念力”を使った活動だ。

あるとき「中南米最大の盗聴センター」とされたメキシコのソ連大使館に対するスパイ活動で、大使館から出て来たKGB職員が持っていたフロッピーディスクの情報を消すように指示された彼。飛行機に乗った職員の後ろの席に座り、何時間も念じ続けて情報を消したという。

ほかにも彼の任務に関する米軍関係者の証言も紹介されるなど、今回初めて彼が行って来たスパイ活動の一端を明らかにしたユリ・ゲラー。しばらく“エンターテイナー”としての活動を中心にしてきた彼は、2001年の同時多発テロ以降に再び米当局からの依頼を受けるようになり、最近もときどきスパイ活動に従事しているそうだ。

スパイと見られないよう、有名になることであえて“奇妙なイメージ”を作ったとも主張する彼。今までは、彼のスパイ説を疑う人が少なくなかったが、今回の放送で一部ながらも活動の様子を告白した彼は、明かした影響で「今後何が起きるか分からない」と不安も口にしたという。

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