「病気の妹救う」張り切る3歳、難病治療のため今夏にも骨髄移植。

2013/06/26 14:14 Written by Narinari.com編集部

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米インディアナ州シェルビービルで暮らすジェームソン・ケスラーくんは、まだ3歳の男の子。そんな彼が今、米国内で「スーパーヒーロー」と呼ばれ注目を集めている。昨年10月、1歳の妹サマンサちゃんに遺伝子上の問題から病気が見つかり、治すためには骨髄移植が必要だと分かった。そこで提供者に選ばれたのが、検査で型が適合したジェームソンくん。この夏に行われる移植手術に向けて、両親からもヒーローと称えられる彼は手術を恐れるどころか自分で“骨髄マン”を名乗り、張り切っているという。

米放送局NBCやNBC系列WTHR-TVによると、両親から見て「問題があるなんて全く思いもしてなかった」というほど、今まで元気に過ごしてきたというサマンサちゃん。ところが昨年10月、彼女に健康診断を受けさせたところ、サラセミアという遺伝子上の問題による病気を抱えていると判明した。サラセミアは、主に地中海沿岸地域の住民の間でよく見られたことから別名“地中海性貧血”とも呼ばれ、正常な赤血球が作られずに貧血を起こすようになる病気。CDC(米疾病予防管理センター)によれば、米国では約1,000人程度しかいない珍しい病気だという。

健康悪化を防ぐためには4週間おきの輸血を行わなければならず、そのまま続けても「寿命は40年」と宣告されたサマンサちゃん。問題を解決するには骨髄移植しか方法がなく、病院はすぐに骨髄の提供者探しを始めた。その結果、型が完全に適合して提供者に選ばれたのが、兄のジェームソンくん。小さな子どもなら、手術と聞くだけで怖がってもおかしくはない。しかし、妹を救いたい気持ちに溢れている彼は違った。

両親からもヒーローと呼ばれ、すっかり自分でもその気になっているというジェームソンくん。最近彼は、両親から骨格がプリントされた黒いTシャツをもらい、それを着ては自らを「Marrow Man(骨髄マン)」と名乗って家の中を走り回り、楽しんでいるという。「ぼくが妹を救うんだ」と話す彼は自信に満ち溢れ、手術を恐れている様子は見せない。

「ぼくがサマンサを元気にさせるし、彼女に問題が起きたら助けるつもり」と力強く話したジェームソンくん。現在サマンサちゃんは、東隣のオハイオ州にあるシンシナティ子ども病院で治療を続ける毎日を送っており、この夏に彼も出向いて移植手術が行われる予定だ。3歳にして妹を強く想ってくれる兄を“ヒーロー”と呼ぶ両親も、彼に大きな頼もしさを感じているに違いない。

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