実写と見紛うピクサーの短編、リアルな表現の“傘のラブストーリー”。

2013/06/11 10:00 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


マイクとサリーの最恐コンビが誕生する“学生時代”を描いた、ディズニー/ピクサー人気シリーズの最新作「モンスターズ・ユニバーシティ」。日本では7月6日に劇場公開されるが、同作と同時上映される「ブルー・アンブレラ」の特別映像が、6月11日の“傘の日”に解禁された(//www.youtube.com/watch?v=kmO0vN31838)。

「ブルー・アンブレラ」は、雨音が音楽を奏でる街角で“青い傘”と“赤い傘”が繰り広げるラブストーリー。都会に雨が降り始めたとき、それは街に命が宿る魔法の瞬間。傘をさした人間の目の届かない所では、命を宿した街が雨によって奏でられる音楽と共にさまざまな表情を見せ、素晴らしい場所になる。そんなロマンチックな街角、信号待ちの時に出会う“青い傘”と“赤い傘”。離れ離れになってしまう彼らを後押しするのは命を宿した街。実写と見紛うほど美しく描かれた街で恋に落ちた傘に訪れるファンタジックな展開とは?――。

今回解禁された映像では、雨の美しい表現と“青い傘”と“赤い傘”が出会うシーンを見ることができる。

本作でメガホンをとったのは「カーズ2」「トイ・ストーリー3」などのカメラやレイアウトを担当した、ドイツで生まれ育ち「ハンブルグにはよく雨が降る。僕は雨が大好きだ!」と語るサーシャ・アンセルド監督。すでにベルリン映画祭ではプレミア上映もされ、アニメーションでありながら実写と見紛う表現が注目を浴びている作品だ。

監督はなぜピクサーでの短編にも関わらず、リアルな描写にこだわったのか。その理由を「究極的にはストーリーがこのスタイルを求めていたんだ。都会が雨によって魔法のような場所に変わる。魔法のような要素を、奇跡の瞬間を強調するためにはマジカルな世界に入る前に、現時的な世界をしっかり描くことが重要だった。世界をマンガ的に描写してしまってはこの効果が得られない」と語る。

「CGアニメーションは、“アニメーション映画はこうあるべき!”という先入観がある。その独自のルックやスタイルに制限されてしまっていると感じていた。おなじみのルックやスタイルを維持する必要なんてまるでないのに、それに慣れているという理由だけで、ずっと維持されていた。ただ、ピクサーに関しては凝り固まった概念は皆無だ」と業界に一石を投じる言葉をいう。

「僕はプレゼンのとき街の中で人間の顔に見えるものを幾つかiPhoneで撮って、表情をアニメートして10秒の動画を披露した。ジョン(・ラセター)とエド(・キャットマル)は『ぜひ実写的なリアリズムを持ったアニメをやろう!』とあっさり決まったからね」と続け、「ブルー・アンブレラ」が今までのピクサーとは違ったアプローチにより完成した作品であることを明かしている。

「ブルー・アンブレラ」で史上最も実写に近い描写のアニメーションへの挑戦。どのような作品なのか、ディズニー/ピクサー作品のファンは、こちらも要チェックだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.