コンタクトの連続装用で悲劇、眼に微生物が侵入して手術に至った女性。

2013/04/03 16:04 Written by Narinari.com編集部

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先日米国のある女性は、左目が充血して痛みを伴ったため、眼科の診察を受けたそう。すると眼の中から微生物が見つかり、感染症を引き起こしていると分かった。物を見ることもままならず、結局、微生物摘出のために手術まで行う事態となり、現在も治療が続いているという。日本でも症例が報告されているこうしたケースは、連続装用による不衛生なコンタクトレンズによって引き起こされることが多いが、今回、海外メディアで報じられたのは重症化したケース。いったいどのような症状だったのだろうか。

米放送局ABC系列WPLGや米紙ニューヨーク・デイリーニュースなどによると、痛々しい感染症になったのは、フロリダ州ペンブロークパインズに住む18歳の高校生アシュリー・ハイドさん。最近はおしゃれ用のカラーコンタクトも普及し、視力の良し悪しに関係なくコンタクトレンズを使っている人はとても多い。目の健康を保つためにも、レンズのタイプに応じた正しい使用法に基づいて利用するのは基本中の基本だが、以前の彼女はその基本を守らなかったため、大変な思いをするハメとなった。

定期的に目から外さず、そのまま同じレンズを装着し続けるのが普通だったというハイドさん。ある日、左目に激しい充血や痛みを感じた彼女は眼科へと出向いた。最初、医者は炎症の原因が分からなかったそうだが、詳細な検査を続けたところ、眼球の角膜内にアカントアメーバという微生物を発見。そのため「目に穴を開けて」摘出手術が行われ、自分の目から出てきたアメーバを見た彼女は「本当に汚かった」とショックを受けたという。

アカントアメーバは、通常は水や地面に生息している微生物。まれに傷口や口から人間の体内に侵入し、感染症や脳炎などを引き起こすとされているが、最近は手などからコンタクトレンズへ移り、角膜炎を起こす事例も少なくない。ハイドさんの場合、目をこするなどしてレンズに移ったアカントアメーバが、汚れたレンズ内で“成長”したため、大きくなって角膜内へと侵入し、摘出手術をする事態にまでなったという。

思わぬ感染症によって失明寸前となり、視力低下を招いたというハイドさん。現在は少しずつ回復へ向かっているものの、今後数か月は治療が続く見込みとされている。感染症にかかったときの目の痛みは相当だったそうで、いまは「そんな危険を冒したくない」と反省した様子の彼女。今回の症例を受けて、WPLGの取材に応じた眼科医は「レンズは毎日外し、翌日は新しいものを使うのが一番安全で健康的」と話しており、目の感染症を防ぐためには、まず日頃からコンタクトレンズの衛生面に気を付けて欲しい。

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