“バーガーにキス”少女に反響、心優しい店側の対応に姉も感謝。

2013/03/28 16:25 Written by Narinari.com編集部

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米国でいま、チーズバーガーにキスをしている女の子の写真が大きな話題を呼んでいる。撮影したのは、一緒に食事をしていた18歳年上の姉。先日訪れたレストランで、妹は大好きなチーズバーガーを注文したはずが、なぜか全く口をつけようとしなかった。話を聞くと、店側が「子どもでも食べやすいように」と、気を利かせて半分にカットしてくれたことが不満だった様子。そこで姉がもう1個追加オーダーしようとすると、事情を知った店員たちが心優しい対応を見せ、妹の笑顔を引き出してくれたそうだ。

米放送局NBC系列KSL-TVや米紙ソルトレイク・トリビューンなどによると、写真を紹介したのは、ユタ州ソルトレイクシティに住む25歳の女性アンナ・マクレーンさん。3月24日、彼女は夫と、7歳の妹アリアンナちゃんを連れ、近郊の街ミッドベールにあるレストランへ出かけた。アリアンナちゃんは食事をかなり楽しみにしていたようで、注文をとりに来た店員の女性が口を開く前に「チーズバーガーとピクルス、フライドポテトにチョコレートミルク!」(チリズ・グリル&バーFacebookより)と矢継ぎ早にメニューを挙げたほどだ。

そして注文した品が出され、アリアンナちゃんが大好きなチーズバーガーもテーブルに到着。ところが間もなく、姉はポテトばかりを食べている妹の姿に気が付いた。話を聞いてみると、頼んだチーズバーガーが半分にカットされていたのが不満だったようで、「食べたくない」と答えたという。実は自閉症の彼女は、想定していなかった物事を受け入れるのが難しく、予想していなかった形で来たチーズバーガーに手を出せなかった。そこで姉は、すぐに彼女が望むチーズバーガーをもう一つお願いしようと、店員の女性に声をかけた。

このレストランでは子どもにハンバーガーを出す際、食べやすさと、肉の調理具合を確認するため、半分にカットして提供する方針があるという。しかし再び注文を聞いた店員は、アリアンナちゃんの事情を知って追加オーダーとせずに対応。さらに店員から話を聞いたマネージャーは、「多少のフライドポテト」を持ってテーブルに訪れ、もう一度作る間、待たせてしまうことを詫びた。

それから2分後、半分にカットされていないアリアンナちゃんが待ち望んだ“完璧なチーズバーガー”が到着。最初は「じっと見つめていた」という彼女は、やがて「私のチーズバーガーが来た」と声を上げると、「会いたかった!」と何回もキスをして喜ぶ姿を見せた。彼女の幸せな瞬間は、アンナさんの説明付きでレストランのFacebookに写真が掲載され、72万人以上の人が「いいね!」と反応。多くの米メディアが紹介するなど、大きな注目を集める1枚となった。

普段のアリアンナちゃんなら「レストランでもほぼ大丈夫」(米放送局ABCより)というが、現状では対応に悩んだ店が、自閉症の子どもに退店を促す事例が多くあることも知っているというアンナさん。それだけに妹の事情を理解して要望に応じ、心優しい対応をしてくれた今回のレストランに「ありがとう」とFacebookに記し、謝意を示している。

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