中国の航空機で先日、ある乗客が客室乗務員（CA）にしつこくアタック。冷たくあしらわられた腹いせに“ハイジャック騒ぎ”を起こす一件があった。

中国メディア楊州網などによると、この一件は3月8日夕方、遼寧省の瀋陽桃仙国際空港から山東省済南に向かうMF8074便の機内で起きた。

湖南省出身の趙という名の男は搭乗後すぐにCAに猛アタック。名前や連絡先をしつこくたずねるが、離陸前の忙しない時間であったことも影響してか、CAからは冷たくあしらわれてしまう。すると、これに気分を害した趙が「ハイジャックする」と突然叫び始めた。

驚いたCAはすぐに機長に報告。離陸準備に入っていた旅客機はいったん駐機場に戻り、安全検査のために乗客を降ろす運びとなった。

これにより、出発時刻が大きく遅れたことは言うまでもないが、冗談で“ハイジャック騒ぎ”を起こした趙自身も大ごとになりビックリ。起訴は免れたが、5日間の行政拘留処分を受けることになった。

後に判明したのは、趙はセールストレーナーを生業にしており、人の心を動かすことに大きな関心を抱いていたそう。CAを“口説く”ことも日常茶飯事で、所持していたiPadからは数人のCAの連絡先、彼女たち宛のメッセージも発見されたそうだ。

警察の話では、こうしたケースは決して珍しくないそう。機内での“冗談”には限度があり、例えば「ハイジャックする」「爆弾を仕掛けた」「銃を持っている」「心臓発作を起こした」などは絶対に言うべきではなく、場合によっては処罰の対象になるとしている。