“暗殺者”に騙された女子高生、父親殺害を依頼も大金奪われ未遂に。

2013/01/28 13:37 Written by Narinari.com編集部

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中国に、憎き父親の殺害計画を立て、“暗殺者”に実行を依頼した女子高生がいる。しかしこの女子高生、“暗殺者”には逃げられてしまい、結果、大金を騙し取られてしまったそうだ。

中国紙新文化報などによると、この一件の始まりは昨年7月まで遡る。現在高校3年生の小麗さん(仮名)は幼い頃、父親が仕事で忙しく、また、母親も遠く出稼ぎに出てしまったため、伯父の家に引き取られて育った。そして高校入学後に今度は伯母も出稼ぎに出ることになり、やっと実の父親に引き取られたが、親子と言えども長い間離れ離れで暮らしていた影響から、2人の関係は上手く行かなかったという。

父親は小麗さんに期待するあまりとても厳しく接し、時に暴力を振るうことも。そうした暴力が影響を与えてしまったのか、次第に小麗さんの学業成績はますます下がり、タバコを隠れて吸ったり、授業をサボったりするような荒れた高校生活を送るようになってしまった。

そして、いつしか小麗さんは父親に激しい憎しみの念を抱くようになり、殺害を意識し始める。昨年7月のある日――それは父親に殴られた日だった。小麗さんはネットで“何でも屋”と接触。彼らはお金を払いさえすれば、犯罪でも何でも行う怪しい連中だ。

彼女は“何でも屋”を生業にしている男と密に連絡を取り、父親の殺害を依頼する。すると、男は「まず現地調査が必要」と小麗さんの暮らす街までの交通費2,000元(約2万9,000円)を要求。学生の身である小麗さんにとってはもちろん安い金額ではなかったが、父親を言葉巧みに騙してお金を工面、男に支払った。

これに味を占めた男は、今度は「人の殺害には8万元(約116万8,000円)かかる」とさらにお金を要求。チャットを通じて2人の間で交渉が行われた結果、最終的に6万元(約87万6,000円)で男が殺人を請け負うことになった。

そして、家に侵入する手筈なども整え、いよいよ父親殺害計画が実行される日が訪れた。しかし、肝心の男はいつまで経っても姿を現そうとしない。痺れを切らした小麗さんが男に連絡すると、「やはり全額先払いでなければ殺人はできない」と駄々をこね始め、小麗さんは仕方なく後払いの予定だった残りの2万元も支払うことにした。

ここで小麗さんが気付けば良かったのだが、その後男は蒸発。電話もチャットもつながらなくなり、連絡は一切途絶えてしまった。そして、父親が銀行口座から6万元もの大金が引き出されていることに気付き、小麗さんのこの恐ろしい計画もついに明るみになったそうだ。

実の娘に殺害を企てられた父親のショックは計り知れないが、不幸中の幸いは殺害計画が未遂で終わり、お金の損失だけで済んだこと。また、男は昨年7月下旬には逮捕されており、今年1月16日の一審では懲役刑が科されている。

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