7年遅れの“謝罪”に賛辞の声、ニセ札を使った女性と店主が和解。

2013/01/15 13:33 Written by Narinari.com編集部

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中国で先日、ニセ札にまつわる7年越しの物語が報じられ話題を呼んでいる。ニセ札を使用して買い物した客が、長い年月を経て突然謝罪に現れた――という内容で、多くのネットユーザーから賛辞が寄せられているようだ。

中国メディア華商網などによると、この出来事は陝西省宝鶏市陳倉区にある一軒の小さな衣料店でのこと。オーナーの李さん夫婦がお店をオープンしてまだ間もない2006年のある日、ひとりの若い女性が店を訪れ、シャツを1枚購入した。

そのとき、李さんは女性から手渡された100元札をよく確かめずにお釣りを渡したのだが、後になってビックリ。その100元札は、実はニセ札だったのだ。当時、李さん夫婦は大変なショックを受けたが、それでも落ち込んでばかりもいられない。李さんは「二度と騙されまい」とニセ札判別機を購入し、掴まされた100元札は店内に貼ることで、前向きな解決策を取ることにした。

それから月日が流れ、約7年後の今年1月5日。ニセ札のことなどとっくに忘れていた李さん夫婦を驚かせることが起きた。開店時間に合わせて赤い服を着た女性が訪れ、「このお店はずっとここで開いていたのですか?」と質問。李さんが「そうですよ」と答えると、女性は顔をこわばらせながらも、謝罪の言葉を口にし始めたという。

女性の話では、7年前のある日、姑が経営していたお店で客からニセ札を掴まされ、その悔しさと損失を紛らわすために、李さんのお店でそのニセ札を使用してしまったそう。以来、彼女はそのことを思い出すたびに胸が締め付けられ、「いつか謝りたい」と願っていたが、通報されるかもしれないとの恐怖心もあり、なかなか言い出せない日々が続いていた。そして、気が付けば7年という長い時間が過ぎてしまっていた。

女性は李さんにお金を手渡し、すぐにその場を立ち去ってしまったため、なぜ彼女が突然告白する気になったのかは明らかにされていないが、李さん夫婦はこの一件に大喜び。感動のあまりメディアにも伝え、結果として多くの人に知れ渡ることになった。

李さんの妻が「私たちはニセ札が誰に手渡されたものなのかも覚えていませんでした。長い間思い出すことすらありませんでした。それが相手の方から自発的に来て謝ってくれるなんて。世の中にはまだまだ良い人もいるんですね」とコメントしている。

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