「黒執事」水嶋ヒロで実写映画、原作者の枢やな「夢のようです」。

2013/01/09 06:00 Written by Narinari.com編集部

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2006年から「月刊Gファンタジー」(スクウェア・エニックス)に連載され、コミックの累計発行部数は1,400万部を超える人気マンガ「黒執事」(作:枢やな)が、水嶋ヒロ(28歳)主演で実写映画化されることがわかった。映画版はオリジナルストーリーで、4月にクランクイン、年内に公開する予定だ。

原作の「黒執事」は、19世紀の英国を舞台に、「あくまで執事」であるセバスチャン・ミカエリスと、彼の雇い主である12歳の当主シエル・ファントムハイヴを描いた物語。2008年10月から2009年3月までの第1期、2010年7月から9月までの第2期と2度テレビアニメ化されたほか、2009年には舞台を上演し、その人気を不動のものにした。

また、2010ジャパン・エキスポ・アワード最優秀少年漫画部門受賞、2011Animagic(ドイツ)にてBest International Manga賞など数々の賞を国内外で受賞。コミックは全世界42の国と地域で発刊されている。

そうした人気と共に、その高い評価で世界中の多くのファンを魅了した、類を見ない世界観と登場人物のキャラクター造詣。そしてストーリーのテンポ、張り巡らされた伏線、謎解きのクライマックスを持つ原作には映画会社からオファーが殺到したが、プロデューサーの熱意、そして奇跡のキャスティングにより、ワーナー・ブラザース映画が映画化の権利を獲得した。

水嶋にとって本作は3年ぶりの主演映画で、俳優復帰作。“知識・教養・品位・料理・武術・容姿、すべてにおいて完璧な完全無欠の悪魔の執事”である原作でも絶大な人気のキャラクター・主人公セバスチャン・ミカエリス役を演じるが、原作者の枢もセバスチャン役を水嶋が演じることで、映画化権を許諾した。

監督は「NANA」シリーズの大谷健太郎監督と、テレビアニメ「TIGER&BUNNY」やSMAPとのコラボレーションで話題になったNTT「GATCHAMAN」TVCFのさとうけいいち監督がタッグを組む。繊細な人物描写と高い演出力に定評のある大谷監督、そして文化庁メディア芸術祭や東京国際アニメフェア・アニメアワードなどで数々の賞を受賞し、アニメファンに留まらず幅広い層に人気を得て、「タイバニ」(TIGER&BUNNY)現象を生んださとう監督。「黒執事」の類をみない独自的な世界観を2人の監督で贅沢に描き出していく。

また、映画版では原作者の承認を得て、原作から約130年後を舞台にした完全なオリジナルのストーリーということが明かされた。ストーリー、主演以外のキャスティングなど、まだ多くが秘密のベールに包まれているが、製作はワーナー・ブラザース映画、制作プロダクションはC&Iエンタテインメントで、2013年公開予定だ。


◎プロデューサー「黒執事ができるのは水嶋ヒロしかいない」

本作の松橋真三プロデューサーは「黒執事」の実写映画化について、次のように語っている。

「仕事柄よく海外に行くことが多いのですが、その地で日本についてヒアリングすると、人気のある日本のマンガは、必ず『ワンピース』『ナルト』そして『黒執事』、この3本です。『黒執事』は1,400万部のベストセラー。ヨーロッパやアメリカ、アジアでも人気のある作品です。私もこの『黒執事』の魅力にとりつかれた一人です。

枢やな先生の描くダーク・ミステリーに魅了され、いつしかこの作品を実写映画化することが私の夢になりました。しかし、準備を進めてみたものの、原作で圧倒的な人気を持つ主人公の黒執事(セバスチャン・ミカエリス)を日本人で演じることのできる人を探すのは至難の業。私はずっと、それができるのは水嶋ヒロしかいない、と思っていました。読者も納得だと思います。

人気マンガを映画化すれば必ずヒットするということではなく、『その原作の主人公と、演じる役者のイメージがぴったり合わないと受け入れられない』というのは経験からよくわかっています。映画化実現のためには彼を口説くしかありません。

出演の打診をしたのは1年半以上前になります。『水嶋さんがやらないのならこの映画化はしない』と水嶋さんのところに足しげく通い、水嶋さんに原作を読んで頂きました。以降、幾度となく作品についての打ち合わせをおこない、彼もこの作品を愛するようになり、ようやく出演OKのお返事をいただいたのはついこの前のことです。そして、この作品が彼の俳優人生を再スタートさせることになるなんて望外の喜びです。

彼のような、世界に通用する“煌めき”を持った人間は少ししかいません。それをそのままにしておくなんてもったいない、日本映画界の損失だと思っていましたから。彼はこの作品のために早くもアクショントレーニングをスタートしています。壮大なアクションと美術、そこにキャラクターの魅力と謎解きのストーリーがある、そんな作品の完成をご期待ください」


◎水嶋ヒロのコメント全文

「僕にはできません。そう何度も断り続けましたが、あまりの熱意に圧倒された形になります。読むつもりの無かった原作が持つ力に魅了され、良い作品を創るための考え方に共感でき、いつしかこのことに前向きな姿勢をとる自分がいました。

やるからには関わった全ての人達が誇りに思えるような作品にしたい。観る人たちが何度も観たくなるような素晴らしい作品にしたい。10年後、20年後にこの作品を振り返っても、輝きを失わないような作品にしたい。それが叶えられるような取り組みが出来るならばということで、この度オファーを受ける運びとなりました。

また執事かよ、と思われることをとても気にしましたが、黒執事の内容は奥が深い。厳しい現実と向き合っていく事がストーリーの背骨となっているので、きっと幅広い世代に楽しんで頂けるはずだと思いました。

また俳優として復帰することがあるなら、良い作品に出演することは勿論、露出の少ない現在でも支え続けてくれているファンが喜ぶものにするべきだと考えていました。この作品に出演することで笑顔になるファンの姿がしっかりと想像できましたし、僕のことを知らない人にもきっと楽しんで頂けると、なにか確信めいたものを感じています。

いままで何をするにしても自分の脳みそが出している答えを信じて行動してきましたが、松橋さんとこの作品を信じるべきだという直感に、僕は従わざるをえません。映画「黒執事」を良い作品にするにはどうしたらいいか、それを常に考えながら毎日を過ごしています。

変わり者かもしれませんが、また水嶋ヒロがお世話になります。よろしくお願いします」


◎原作・枢やな「夢のようです」

原作者の枢は「『黒執事』を実写化していただけるなんて夢のようです。水嶋さん演じるセバスチャンを拝見するのが楽しみで仕方ありません。完成が楽しみです!」と喜びのコメントを寄せている。


◎2人の監督も意欲満々

この一大プロジェクトでメガホンを執る大谷健太郎監督は「実写映画化は不可能。そう思われる原作ファンにこそ、凄い!と驚いて頂ける演出を仕掛けていきたい。それが可能に成り得るのは、何よりもまず、水嶋ヒロさんの存在が有ればこそです。この上なく美しくエレガントな執事。しかも悪魔。最高のハマリ役を得た水嶋さんの魅力を、思い切り炸裂させます。その映像美と、アクションシーンに、是非ご期待下さい」とコメント。

また、もう一人のさとうけいいち監督は「『黒執事』実写ならではの切り口でダークにハード、そして華麗に!をテーマに撮りたいと考えております。主演の『水嶋ヒロ』復帰作であるこの映画は、否応無しに此方もイメージのアドレナリンが沸き立ちます!アクションにおいても、カッコイイの斜め上行くものを見せる事ができたらと思っております。セバスチャン役を時に怖く!時には優しく…水嶋ヒロに期待です!さらに原作は大変素晴らしいエピソードが多い作品です。まだ多くは語れませんが、本編も大谷監督と二人でいろいろな仕掛けを用意しております。『黒執事』彼方もバディなら此方もバディで挑みます!公開を楽しみにしていて下さい!」とメッセージを寄せた。

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