日本の有休消化はワースト1位、理由の1位は「経済的な余裕がない」。

2012/11/19 17:19 Written by Narinari.com編集部

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会社の状況や同僚への配慮など、何かと気を使いがちな有給休暇の取得。本来は自由に使える権利のはずだが、なかなか消化できないという人も多いのではないだろうか。そんな有給休暇の消化日数について、オンライン旅行会社のエクスペディア・ジャパンが、世界22か国の有給休暇・国際比較調査を実施した。

この調査は22か国、16歳以上の有職者男女計8,687人を対象に、2012年9月〜10月に実施したもの。同社の有給休暇調査は毎年行われているが、各国の年間の有休支給日数を2011年度と比較したところ、日本は世界で唯一増加し、昨年より2日多い13日支給されたことがわかった。しかし、一方で未消化日数も昨年の6日から8日と2日増。結果、消化率は38%と、引き続き世界ワースト1位という結果になっている。また、米国では18%、日本では17%が、有休支給日数が「0日」であると回答した。

では、なぜ日本人は有給休暇を消化しないのだろうか。その理由をたずねたところ、1位「経済的な余裕がない」、2位「同僚から否定的な見方をされる」、3位「家族等とスケジュールが合わない」、4位「計画不足」、5位「繰越しができない」の順となった。一方、世界では、1位「家族等とスケジュールが合わない」、2位「繰越しができない」、3位「経済的余裕がない」、4位「繰越ができない」、5位「消化しない場合、手当が支払われるから」となっている。

「同僚から否定的な見方をされる」と感じている割合は、アジアが全体的に高く、その中でも主な理由として挙げているのは日本のみ。「上司が有休に対して否定的である」と回答したのも世界で4位と上位であることから、日本の有休消化率の悪さは、物理的な問題よりも、人間関係に起因するものが大きいと言えそうだ。

世界で有休支給日数が少ないのは、1位が韓国・台湾の10日、3位が米国12日、4位が日本13日、以降はマレーシアとシンガポールが14日間と続き、米国を除くとアジア圏が独占している。そのうち韓国は7日間消化、台湾は10日間すべて消化している一方で、日本が消化しているのは5日間のみと圧倒的に少なく、支給数の少ないアジア諸国の中でも日本の未消化率は高いことがわかった。

そして休暇中も「仕事のことを決して忘れない」と回答した割合は、日本が世界で最も多く、次いで韓国、インド、台湾、アメリカという結果に。また、休暇中に仕事のメールや電話を「確認する」と回答した割合は、インドが最も高く、次いでブラジル、イタリア、メキシコ、フランスと続き、日本は7位だった。

この2つの結果に加え、有休未消化の理由として「仕事が人生だから」と回答した割合が世界で最も多かったことから、“世界一の仕事人間”はインド人だといえるかもしれない。

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