米プロバスケ試験に76歳挑戦、「走れない、飛べない」でも受験の理由。

2012/10/23 11:27 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


どんなに無理だと分かっていても、時にわずかな可能性に賭けてみたくなるのが人間というもの。夢は追わなければそこで終わりだが、追えば少しでも叶う可能性が生まれる。米国では先日、NBA傘下のリーグに所属するプロバスケットボールチームがトライアウトを開催した。ここに、76歳の大学教授が参加したと話題を呼んでいる。

米紙サンタクルーズ・センチネルやサンフランシスコ・クロニクルによると、話題の男性はカリフォルニア大学サンタクルーズ校で教授として電気工学を教えている、76歳のドン・ワイバーグさん。彼は10月14日、カリフォルニア州アプトスにある高校で、NBA傘下で育成リーグとして位置づけられているNBADL(NBAデベロップメント・リーグ)に所属している地元チーム、サンタクルーズ・ウォリアーズが開いたトライアウトに参加し、注目を集めた。

18歳以上で「100ドルから125ドル(約8,000円から1万円)の参加費」を払えば誰でも参加できるとあって、会場には68人の将来を夢見る若者が多くやってきたそう。「多くがアリゾナ州やミズーリ州の大学でプレーをしてきた」という有望な選手が揃う中で、彼の姿はあまりにも異質。しかも若い頃は水球のほうが得意で、20年以上もバスケットボールをした覚えがないにも関わらず、トライアウトに参加したというから不思議な話だ。

では、なぜ彼はトライアウトに挑戦しようと考えたのだろうか。「私は走れないし、ジャンプも、シュートも打てないよ」(サンタクルーズ・センチネル紙より)とまで豪語しているワイバーグさん。しかし、このチームのトライアウトに参加することが「私のバケツリスト(=死ぬ前にやりたいことリスト)なんだ」と話し、地元のプロチームに対して自分の力を試してみるのが彼の夢だったそうだ。その心意気は本気なのか、「ほかに走るのも、ジャンプも、シュートもダメって人がいたら、私が合格者になるだろ」と、極めて前向きな気持ちで試験に臨んでいたという。

YouTubeには、サンタクルーズ・センチネル紙撮影による動画「Santa Cruz Warriors Open Tryouts 2012」(//www.youtube.com/watch?v=pglyTRyhFzg)が公開されているが、出演はインタビューのみで、プレーを見られないのは残念なところ。ただ、参加に懐疑的な見方をされても「構うもんか」と、我が道を堂々と突き進む姿が凛々しいワイバーグさんなのであった。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.