映画の影響でトイレ恐怖症に、水を流すときに「飲み込まれそう」。

2012/10/21 08:12 Written by Narinari.com編集部

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食べ物や動物など、人はふとした瞬間に何か強烈なインパクトを受けた後、その物に対して強烈な嫌悪感を抱くケースは少なくない。中には、普段の生活に支障をきたすような対象に恐怖を覚えてしまい、何かと苦労している人もいる。20歳の英国人女性、ネイ・デシーノさんもその1人。彼女は子どもの頃に見た映画のキャラクターがトラウマとなり、未だに1人でトイレに入るのが怖いという“トイレ恐怖症”に悩まされている。

英紙デイリー・メールやデイリー・ミラーなどによると、デシーノさんがトイレを怖がるようになったのは4歳のときから。ジョン・トラボルタが出演し、ブルース・ウィルスが男の子の声を務めたコメディ映画「Look Who's Talking」(邦題:ベイビー・トーク/1989年公開)の続編にあたる「Look Who's Talking Too」(1990年公開)を見て、彼女はある登場キャラクターが頭から離れなくなってしまった。男の子におしっこをするように迫る、擬人化された“トイレットマン”なる強烈なキャラクターだ。

コメディ映画だけに、口が動くように便器の蓋をパカパカして、水をびちゃびちゃと吐きだしながら男の子に強い口調で話しかける“トイレットマン”は、大人が見ればユニークで面白い姿かもしれない。しかし4歳の彼女には、目や鼻、さらに牙のついた蓋が動く様が、恐ろしいトイレとしてトラウマになってしまった。以来、彼女はトイレに1人で入れなくなり、家では必ず家族を一緒に連れて行き、外ではずっと我慢するようになったそうだ。

そのため11歳のときには、学校で尿意をもよおしながらもトイレに入れず、4時間も我慢した上に「帰り道で漏らしてしまった」とも告白するデシーノさん。彼女は、水を流すときの様子と音に恐怖を感じるそうだ。水が流れる様子を見ると「飲み込まれそう」と言い、音を聞くだけで「背筋が凍る」思いをするとあって、彼女が用を足した際は、水を流すとすぐにトイレを飛び出し、離れた「キッチンで手を洗う」という。彼女は水道水を利用する分には大丈夫なようだが、トイレ恐怖症をきっかけに、次第に「大量の水も怖い」と感じるようになってしまい、プールや海に近付けないほど重症化してしまった。

学生時代は「よく友だちと一緒にトイレへ行く」女の子の習慣を利用し、親友にだけ秘密を打ち明けて何とか学校生活をやり過ごした。しかし家では、両親に助けを求めても気持ちを理解されず「よく口論になった」そうで、多くの困難にぶつかったと振り返る。現在は9か月の女の子を持つ母親になったが、妊娠期間にトイレへ行く機会が増えてストレスが高まり、「余計恐怖症が悪化した」というから大変だ。

何とか救いの道はないだろうかと考えたデシーノさんは、同じようにトイレに恐怖を感じる人とコミュニケーションを図り、「人生がもっと楽になるように助け合う」Facebookページを開設。121人の仲間と悩みを分かち合えるようになった彼女は、「余程のときは公衆トイレに行く」ようにはなれたそうだが、それでもまだまだ困難は多いという。将来、娘と海やプールに遊びに行けるよう、彼女がどこかで改善のきっかけを見つけてくれると願いたい。

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