日テレの過剰演出は「非常識」、BPOが「芸能★BANG」問題で意見公表。

2012/10/04 15:12 Written by Narinari.com編集部

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放送倫理・番組向上機構BPOの放送倫理検証委員会は10月4日、日本テレビのバラエティー番組「芸能★BANG ザ・ゴールデン」で、週刊誌や芸能ニュースなどで話題になっていた占い師が出演するかのように、新聞の番組欄や番組内スーパーで告知したものの、実際に出演したのは別の女性占い師だったという事案について、意見を公表した。

この一件は、5月4日19時から放送された2時間SP「緊急放送!芸能★BANG占い・離婚…渦中のアノ人が記者軍団と激突SP」において、新聞の番組欄で「今夜遂にスタジオへ…オセロ中島騒動の占い師が謎の同居生活全貌激白」と告知、さらにオープニングから45分以上にわたって同様のスーパー、ナレーションなどを繰り返していたものの、実際に出演したのはこの占い師と一緒に住んだことのある別の占い師の女性だった、というもの。放送後には日本テレビに抗議が殺到したほか、BPOにも視聴者からの多くの意見が寄せられた。

こうした事態を受け、日本テレビは放送倫理検証委員会に対して、3つの報告書のほか、その後開かれた研修会での社員の意見などを報告。委員会はこれらをもとに、バラエティー番組の演出をめぐる放送倫理が問題となったこの事案の扱い方の難しさを中心に長時間に渡る審議を行った。

そして4日、委員会は日本テレビに対し、「本件放送のように衆目を集めている人物を主たるテーマにし、その人物が出演しないことがわかっていながら、出る出ると手を変え品を変えて煽っておいて、最後に何のオチも工夫もないままに、全然違う人物を登場させるのは、羊頭狗肉そのものである。いかに何でもありのバラエティーとはいえ、委員会はこれについてはわざわざ放送倫理を持ち出すまでもなく、非常識だと言わざるを得ない。(中略)委員会は、本件放送がラテ欄での告知と、番組中のナレーションやサイドスーパーなどにおいて不適切な言葉を多用し、過剰な演出によって視聴者をあざむくなど、放送倫理に反したものであったと判断する」とする意見書を通知、公表した。

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