ボール当てた“命の恩人”探す、病院検査で思いがけず動脈瘤発見。

2012/09/24 04:12 Written by Narinari.com編集部

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米ハワイ・ホノルル近郊の男性が、自分の頭にバレーボールを当てた少年を捜しています。と言っても、その少年を怒るためではありません。実は、少年は男性の命を救ってくれた恩人ということで、会ってお礼の言葉を伝えたいそうです。

米放送局KHON2などによると、男性はカイポ・ポメイカイさん(60歳)。彼は今年3月、地元のマッキンレー高校の体育館に、孫が参加する男子バレーボールの試合を観に行きました。試合後、体育館を立ち去る際に数人の知人と会話をしていると、突然「ヘーイ!」との声が聞こえ、振り向くと避ける間もないままポメイカイさんの顔面にボールが当たってしまったのです。ボールは生徒の誰かが体育館の向こうから投げたものと判ったものの、ポメイカイさんはそれが誰だったのかを確かめることはせず、そのまま車で帰途につきました。

しかし、ボールの衝撃はかなり強かったようで、ポメイカイさんは運転中、右目に異常を感じたそう。徐々に視界がぼやけ、最後には見えなくなってしまったのです。彼は病院に駆け込み、医師はCT検査で脳の異常がないかを確かめることにしました。

すると翌日、ポメイカイさんは目の異常とは無関係の検査結果――脳内に3センチほどの動脈瘤が発見された、と医師から告げられました。動脈瘤は何らかの理由で動脈の組織が弱くなり、風船のように膨らんでしまう疾患。放置していると、どんどん大きくなり、破裂してしまう危険があります。しかも破裂した場合にはほぼ致命的。さらに怖いのは、破裂前はほとんど自覚症状がない点で、知らず知らずのうちにこの疾患を患っているケースが多いことでも知られています。

ポメイカイさんも運良く脳動脈瘤が見つかったわけですが、適切な手術のおかげでこの疾患の除去に成功。術後の回復も良く、先日、再びマッキンレー高校を訪れることが出来ました。

「今回の出来事は、全くの偶然とは思えない。きっと神様の思し召しだよ」と語る彼は、ボールを当てた少年を探したいという希望を学校に伝え、学校側も協力することを約束したそうです。

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