銀座線に“謎の駅”が突如出現、通過時にだけ目撃できる駅の正体は…。

2012/08/07 06:01 Written by Narinari.com編集部

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東京メトロ銀座線の表参道―渋谷間に8月6日、突如として“謎の駅”が現れた。いまは使用されていない旧表参道駅ホームを通過するときにだけ目撃できるこの駅に、車内の乗客からはどよめきが起きている。

この“謎の駅”、実は正式名称を「プロメテウス」ミステリー・ステーションと言う。「エイリアン」や「グラディエーター」などの名作を生み出してきた巨匠リドリー・スコット監督が、満を持して放つ最新作「プロメテウス」を配給する20世紀FOX映画の発案で実現した“使用しなくなったホームを使用した広告”という初の試みだ。

今年5月の「プロメテウス」フランス公開時に、パリの地下鉄メトロ9号線のストラスブール=サン=ドニ駅とレピュブリック駅との間に、フランスの20世紀FOX映画が「プロメテウス」駅を登場させ、大きな注目を集めた。地下鉄の窓からぼんやり外を見ていると突如現れるこの「プロメテウス」駅に乗客らが意表を突かれたと話題となり、5月30日のフランス公開では初登場第1位の大ヒットスタートを切ったのだ。

そんな成功事例を受け、日本の20世紀FOXも「観客に驚きをもたらすこの夏一番の壮大なミステリー超大作に相応しい、この驚愕のプロモーションを日本でも実現したい!」と働き掛け、今回の実現に至ったというわけだ。

企画の立ち上がりは約半年前、日本でまず同様のことができる“使用しなくなった駅”を探すところからスタートした。企画担当者は「まず、このような多数の利用者の目に触れる効果的なスペースが見つかるとは思っていなかったので、現在使用されていない“旧表参道駅ホーム”にたどり着いた時には、『最高の場所が見つかった!!』と思いました」と振り返る。

その後、関係各所との調整が済み、実現に「GO」サインが出たのが、実施開始日の約1か月前となる7月13日。通常、製作には3か月かかる巨大オブジェを、開始に間に合わせるため3週間で完成させるべく、製作スタッフは急ピッチで作業に取り組み、8月4日、5日の終電後から始発までの限られた時間を利用して設置が行われ、6日の始発時から旧表参道駅ホームに総製作費2,000万円の「プロメテウス」ミステリー・ステーションが出現した。

実施期間は8月6日から12日(終電)まで。東京メトロ銀座線に乗車して、実際に“謎の駅”をその目で確かめてみてはいかが?

映画「プロメテウス」は8月24日(金)全国ロードショー。8月11日(土)〜15日(水)、8月18日(土)、19日(日)先行上映。


☆旧表参道駅ホームとは

半蔵門線開通に伴う総合連絡駅完成前の旧表参道駅ホームは、線路の両外側にある。(相対式)。この旧表参道駅が出来たのは、銀座線の前身のひとつだった東京高速鉄道が1938(昭和13)年に「青山六丁目駅」を作ったのが始まり。その後、1972(昭和47)年に表参道駅として改称し、乗換駅となったが、当時、半蔵門線は開通前で銀座線と千代田線のホームは地下で繋がっていなかったため、乗り換える場合は一度地上へ出なければならなかった。このような状態を解消するために半蔵門線の開業に合わせて銀座線のホームを千代田線ホームの上部に移設し、1977年(昭和52年)に現在の形となった。

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