上地雄輔が海外映画祭初参戦、カナダへ滞在20時間の弾丸ツアー。

2012/08/02 05:00 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


歌手で俳優の上地雄輔(33歳)が、出演した映画「のぼうの城」が第36回モントリオール世界映画祭ワールド・グレイツ部門に特別招待されたことに伴い、犬童一心監督、樋口真嗣監督と共に海外国際映画祭へ“初参戦”することがわかった。多忙を極めるスケジュールの合間を縫って参加する上地は、まさかの滞在20時間未満という弾丸スケジュールとなる予定だ。

「のぼうの城」は第139回直木賞にノミネートされ、2009年の年度本屋大賞2位を受賞、累計130万部を突破した和田竜の歴史小説が原作。時は戦国時代の末期、関東の北条家攻略に乗り出した豊臣秀吉の命を受け、石田三成が2万の大軍で武州・忍城を包囲していた。忍城を守る総大将は、領民から“のぼう様”と呼ばれた成田長親。籠城する500人の成田勢に対し、石田勢は城ごと水に沈める“水攻め”を試みるが――という攻城戦の模様が描かれる。

同作で上地が演じているのは石田三成役。狂言界の至宝にして8年ぶり映画主演の野村萬斎が演じる“のぼう様”と対峙する、重要な役どころだ。これまで出演したドラマやバラエティ番組などの“顔”とはひと味もふた味も異なる新たな魅力を、「のぼうの城」で見せている。

今回の海外映画祭初参戦について上地は「このたび、出演させて頂いた『のぼうの城』が、海外映画祭にお招き頂きましたことを心より嬉しく思っています。昨年の上映が見送られ、やっと皆さんに(しかも海外・モントリオールの地から!)御覧頂けるという思いと、歴史あるモントリオール世界映画祭への出品ということで、犬童・樋口両監督と共に、日本の元気、底力をお届けできたらと思っています」と喜びのコメント。

さらに「映画の中では、野村萬斎さん演じられる“のぼう様”に対峙する石田三成役を演じさせて頂きました。東京ドーム20個分の広大なロケセットや3,000トンの水を使用した水攻め戦術シーンなど、みどころ満載で、笑いあり涙ありの超大作となっています。この作品を通じて400年前に生きた日本人の心意気を感じて頂けたら幸いです。モントリオールに20時間弱という滞在となりそうですが、楽しんでこられればと思います」と見どころ、そして意気込みを語った。

なお、同作はモントリオール世界映画祭でのプレミア上映が一般客への初お披露目。圧倒的スケールゆえに、映画化の実現まで8年の時間を要した同作が、11月2日の公開に向けて世界から羽ばたく。


☆犬童一心監督のコメント
かつて観た、燃えた、興奮した、笑った、泣けた、大娯楽映画を自分で手がけてみたい。そんな気持ちいっぱいで作った作品です。参加するモントリオール映画祭ワールドグレイツ部門の「グレイツ」というどこか大げさで楽しい響きはこの作品にとっても似あいますね。野村萬斎というどこにもいない、独自で、とっても魅力的な演技をする俳優を世界中の人に発見して欲しいと思っていたので、海外の映画祭に参加できる事はとても嬉しいです。その萬斎さんと三成役として堂々渡り合った上地雄輔さんとともに映画祭を楽しんできたいと思います。「自分の気持ちに正直に生きる事、それこそが誇りというものだ」という清々しいサムライ魂をモントリオールの大勢の観客と共有できる日を楽しみに待っています。


☆樋口真嗣監督のコメント
自分の作った映画が公開前に海外の映画祭に参加するのは初めての経験なので、ドキドキしちゃいます。かつての日本に、こんなとんでもない連中がいて、とんでもないことをやらかしたという話を、海外の人達がどんなふうに受け止めるのか、楽しみです。 よく、日本人はみんな同じ顔に見える、と言われがちですが、今回は野村萬斎さんを始めとして各ジャンルで活躍している、いろんなイイ顔をまんべんなく集めています。まさしく日本代表選手団です。きっと大丈夫でしょう。ただ、本作で孤独な天才軍師という、今までにない顔を見せる上地雄輔さん。今までの彼を海外の人は知らないので、その素晴らしいギャップに気づいてもらえないのがちょっと残念なんですよね。


☆モントリオール世界映画祭とは
毎年8月下旬から9月初頭にかけてカナダのモントリオールで開かれる国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の交際映画祭。1977年から開催されており、トロント国際映画祭と並び北米最大規模の映画祭として知られている。

これまで日本の作品も数多く出品され、1983年に「未完の対局」(監督:佐藤純彌、段吉順)、2006年に「長い散歩」(監督:奥田瑛二)、2008年に「おくりびと」(監督:滝田洋二)が最優秀作品賞を受賞。そのほかにも1999年の「鉄道員」(主演男優賞:高倉健)、2010年の「悪人」(最優秀女優賞:深津絵里)など、各賞を受賞している。


☆「のぼうの城」公開までの経緯
当初、2011年9月の公開を予定していた「のぼうの城」は、東日本大震災後、製作サイドの「史実として石田三成による戦略の一つである『水攻め』が大規模な映像として描かれるなど、一部の描写がこの時節柄上映するには相応しくない」との判断により公開延期が決定。その後、1年以上の公開延期を経て11月2日に公開されることが決定した。

映画「のぼうの城」は11月2日(金)、全国超拡大ロードショー。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.