街購入し「ビキニーズ」に改名、ビキニ女性接客の飲食チェーンが発表。

2012/07/24 05:22 Written by Narinari.com編集部

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住む人がいなくなって街そのものが売りに出されるケースは、近年、欧米を中心にちらほら聞かれる。米テキサス州でゴーストタウンと化していたある街も、今年5月にコミュニティサイトで売りに出され、実業家に買収された。すると先日、この実業家は街の名前を「ビキニーズに変更する」と発表。自ら首長となり、イベントを企画して世界的な観光地化を目指すとした宣言もぶち上げ、大きな注目を集めている。

米放送局ABCや米放送局CBS系列KMOVなどによると、“ビキニーズ”という名の街を作ったのは、テキサス州の実業家ダグ・ガラーさん。彼は2006年に金融業界から飲食店事業を営む実業家へと転身し、現在はテキサス州を中心にいくつもの飲食店を展開する企業の敏腕CEOとして注目されている存在だ。そんな彼は今後1年半以内に「州内でさらに5店舗増やす予定」(公式サイトbikinistexas.comより)とさらなる成長を目標に掲げ、1年以上前から新たな進出先を物色していた。その中で、関係者から米コミュニティサイト「クレイグスリスト」で売りに出されていた街を紹介されたそうだ。

そこは彼が住むオースティンにほど近い、テキサス州中部の街バンカースミス。1920年代に「40人ほどの人口を抱えたのがピーク」とされる小さな街は、その後衰退の一途をたどり、この10年は1〜2人が住んでいたものの、現在はゼロとなり、文字通りゴーストタウンとなった。約2エーカー(約8,100平方メートル)の土地に残されていたのは、いくつかの建物と停まっていた古いバスくらい。しかし実際に現地へ足を運んで立地を確認したガラーさんは「見逃すわけにはいかない」と街の買収を決断し、今年5月に手に入れたという。

そして7月17日、買収した土地の今後を考えた彼は、バンカースミスという街の名を「ビキニーズに変更する」と公式サイトで宣言。「ワールドクラスの観光地にする」と、高らかな目標も発表した。彼が名前を変更した目的は、会社の中心事業にして自身が設立した飲食店チェーン「ビキニーズ・スポーツバー・アンド・グリル」の宣伝。ビキニの水着にパンツ姿の女性従業員たちが接客するこの飲食店は、州内外へ店舗拡大を続ける人気店となっており、さらに名前を世に広めたいと変更を決めたそうだ。

ただ普段は全く人がいない場所とあって、店舗を進出させるのではなく、年に数回「パーティーを開催」するなどして観光地化を目指す方針。彼のビジョンでは「3月から8月まで観光客向けに営業する」スタイルで街を運営し、最初のイベントは「2013年3月」に設定した。残されたバスも活用して、会場整備を行っていくとされている。

また“事実上の首長”となった彼は「保安官や郵便局長を任命する計画がある」とも話し、本格的な街の発展も視野に入れながら、権利章典立案やスローガン作成など着々と街の根幹をなす土台作りを進めているそうだ。とはいっても一帯の行政は郡が管理しており、実際にはバンカースミスという場所を買い取った彼や関係者が“ビキニーズ”と自称しているだけ。しかし本格的に整備が進んで多くの人が集まるようになれば、いつか“ビキニーズ”という名前で認知される場所になるのかもしれない。

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