アメリカンパイやウェイトレスのかわいいユニフォームを特徴として、最盛期には28店舗を展開したレストランチェーン「アンナミラーズ」。しかし、現在は東京・品川にあるウィング高輪店の1店舗まで縮小しており、ファンの間では「もう一度店舗展開して欲しい」と、再出店を望む声が少なくない。そうした中、同チェーンを運営する井村屋は7月11日、新店舗を国内……ではなく、中国・天津に出店すると発表した。

今秋の出店を予定しているのは、中国天津市濱海新区にある天津伊勢丹の地下1F、食品フロア。日本での業態とはやや異なり、テイクアウトショップという位置づけだが、店内には客席12席のイートインスペースも設ける。

店舗の特徴は、店内のオーブンを使って焼きたて、作りたての商品を提供すること。具体的なメニューは、クリームパイ（バナナパイ、チョコレートパイ、マロンパイなど）、ドリンク（コーヒー、紅茶、オレンジジュース、コーラ、中国茶［ジャスミン茶］）などで、オリジナル商品の販売も検討しているという。

「アンナミラーズ」は井村屋が日本で展開するブランドの1つで、米東部ペンシルバニアの家庭料理を原点としたアメリカンレストラン。1973年に1号店を東京・青山に出店し、その後、原宿や赤坂、広尾、吉祥寺、自由が丘、渋谷、お台場、横浜など、首都圏で店舗を拡大した。しかし2000年代に入ると次々に閉店。今年1月22日に横浜ランドマークプラザ店が閉店したことで、国内では残すところウィング高輪店のみとなっている。