エアロスミスが10年ぶりのMV、40年以上の活動の“すべて”を表現。

2012/07/11 10:53 Written by Narinari.com編集部

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アルバム総売上1億5,000万枚と、米国のロック・バンド史上最高のセールスを誇るエアロスミス。そんな彼らの大復活シングル「レジェンダリー・チャイルド」のミュージック・ビデオが7月10日、YouTubeで遂に公開された。この楽曲は今秋発売予定の11年振りとなるオリジナルアルバム「ミュージック・フロム・アナザー・ディメンション」からの1stシングルで、オリジナル曲のシングルリリースとしても10年振りとなる。スティーヴン・タイラー(Vo)&ジョー・ペリー(G)というロック界の“最強タッグ”によって制作された“エアロ節”炸裂のロックンロールなこの楽曲は、アルバムリリースに先立って、現在iTunes、mora、レコチョクなどで配信中だ。

今回公開されたミュージック・ビデオは、アドベンチャー映画のコマーシャル風の仰々しいナレーション入りプロローグでスタート。そこでは、エアロスミスが40年以上の活動の中で、ありとあらゆる流行りや困難に直面してきたが、それらすべてを乗り越えてきてたことがユーモアたっぷりに語られている。この“すべて”の内容は、離婚、薬物中毒、悪徳マネージャー、狂った弁護士、ストーカー被害、サメの強襲、マズイ寿司などなど。そして、この楽曲はこれまでの彼らの苦闘と勝利への道を駆け上がるストーリーであり、エアロスミスそのものを象徴している、との言葉で締められる。

そんなプロローグが終わるや否やジョー・ペリーのギターノイズがフェードインしてきて本編が始まる。メンバー全員が“還暦オーバー”とは思えぬほど、エネルギッシュで若々しさに溢れたライブパフォーマンスを軸にビデオは展開。もちろん、ファンにはおなじみのスティーヴンとジョーが1本のマイクを挟んで寄り添う絡みも健在だ。

そしてインサートされるドラマ部分では、とある怪しげな組織から狙われ、秘密めいた“黒い箱”を持ってローラースケートで逃げる謎の美女が登場。この美女が演じるストーリーこそ、エアロスミスのこれまでを表現したものだ。ちなみにこの気になる美女は、映画「スパイキッズ」シリーズの“カルメン”役で有名になった、現在23歳の女優兼歌手のアレクサ・ヴェガ。スティーヴン・タイラーは「スパイキッズ」がお気に入りらしく、今回の楽曲タイトルが“伝説の子供”で、アレクサ出演の映画が“スパイの子供”であることからもわかるように、楽曲イメージにアレクサがピッタリだったことが、どうやら起用の決め手になったようだ。

ビデオの最後には、その美女が無事逃げ切り“黒い箱”を開けるところで、アメコミ風の「TO BE CONTINUED…」のテロップが出てくる。この話の結末が果たして次回のビデオで明らかにされるのか……? 乞うご期待、といったところか。

エアロスミスはこの11年の間、カヴァー作品やベスト盤などの発売と世界ツアーは行ってきたものの、ファンが最も待ち望むオリジナルアルバムを発売して来なかった。ビデオのプロローグにもある通り、一時はメンバー間の確執やドラッグ問題の再燃、スティーヴン・タイラーのステージ落下による怪我、足の病気、そして誰しもが驚いた人気TV番組「アメリカン・アイドル」のレギュラー審査員としての出演などから、キャリア史上最大級の“バンド存続の危機”を迎えたが、これらすべてを乗り越えて、昨夏にメンバーが再結集し、ついに本腰を入れてアルバムの制作を開始した。

そしてスティーヴン・タイラーとジョー・ペリーが中心となり、ほかのバンド・メンバーと共にスタジオで練り上げた曲の数々を収録したニュー・アルバムは、すでに完成しているとのこと。ジョー・ペリーは「今までとは違うプロセスで完成した。外部の共作者をいろいろ起用した過去数作品とは違い、バンド・メンバーだけで書いた曲が多く収録されているんだ」と語り、スティーヴン・タイラーは「クソやばいアルバムになる、楽しみにしててくれ!」とアルバムの内容に自信たっぷりであることをファンに報告している。

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