バンダイの倉庫を守る“番猫”、報酬はキャットフードと魚で警備員契約。

2012/06/26 14:03 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


今年もはや6月を終えようとしており、1年の折り返し地点を迎えるところ。そんな中おもちゃ業界では、早くも今年のクリスマス商戦に向けた準備が始まっており、倉庫には注文を控えるさまざまな商品の在庫が蓄えられ始めているという。そうなると、必要となるのが倉庫を守る警備員の存在。日本を代表するおもちゃメーカーの英国法人バンダイUKでは先日、新たな警備員を探していたところ、仕事をしそうな打ってつけの相手を見つけたそうだ。その名はミリー。契約も交わした歴とした“番猫”だ。

英紙メトロなどによると、ミリーを採用したのは英南部サウサンプトンにあるバンダイUKの倉庫。半年後に迫ったクリスマス商戦を控え、同社には間もなく小売店からおもちゃの注文が入り始める時期となり、倉庫は出荷待ちの在庫が続々と搬入され、管理に忙しい頃合を迎えるそうだ。そこでバンダイUKは、良からぬ輩の侵入を防ぎ、保管された大量のおもちゃをしっかり守ってくれる警備員を新たに探していた。

そうした中、従業員たちは倉庫内を歩き回る1匹の猫を見つけた。周りを気にするように「注意深く」行動する様に目が留まった従業員たちは、「素早く上っていく能力や大きく低い鳴き声」を目の当たりにして、募集していた警備員の「有力候補」と判断。結局、この猫を超える候補者は現れなかったようで、ミリーという名のメスのベンガル猫は、正式な警備員として採用されることになった。

こうして「世界初の猫の警備員と思われる」と話題になったミリー。店の軒先にいて“看板猫”として人気を集める猫は多くいるが、ミリーはあくまでもバンダイUKの“警備員”だ。その証拠に、同社では警備員として採用するに当たり、きちんとした契約書を作成。「倉庫で支払われるキャットフードと魚」を報酬とした書類にはミリーの“足印”が押され、雇用契約を結んだ本当の職員として扱われている。

もともとミリーは飼い猫で、倉庫へ偶然立ち寄った際に従業員によって見初められた様子。ミリーの性格について「とても注意深い性格」と語る飼い主は、今回の警備員採用も「ちゃんと気を配る保護者に見守られて、おもちゃも運がいい」と話しており、ミリーには“適職”と見ているようだ。

一方バンダイUKのスポークスマンも、ミリーの働きぶりを「私たちのおもちゃは現在きちんと管理されている」と満足そうに語っている。警備員の制服も身にまとったミリー本人も、与えられた役割を理解して、すっかりその気でおもちゃを守っているのかもしれない。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.