盲目祖母に10歳がゲーム開発、音を頼りに迷路進む“パックマン”風。

2012/04/19 06:53 Written by Narinari.com編集部

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10歳と聞けば、まだまだ幼く思える年頃。しかし、中には大人顔負けの力を発揮して世間の注目を集めてしまう10歳もいる。米国のある少年は、目が不自由な仲良しの祖母と楽しみたいと、テレビゲームの開発に着手。画面が見えない人でも楽しめるよう、少年なりに試行錯誤を重ねてゲームを完成させたそうだ。

米ニュースサイトのハフィントンポストなどによると、この少年は米カリフォルニア州マーティネズで暮らす10歳のディランくん。彼は、いつも面倒を見てくれるおばあちゃんのシェリーさんが大好きだという。しかし、一緒に外へ出かけてはいろいろと楽しい想い出を作ってきた彼には、いつもおばあちゃんに対して気がかりな点があった。それは数十年も失明状態にあるおばあちゃんが、果たして自分たちと一緒に楽しめているのかということ。「どうしたら、おばあちゃんも楽しませられるだろう」。そう考えた彼は、おばあちゃんと一緒に遊べるテレビゲームを自分で作ろうと思い立った。

そこでディランくんは、ネットからゲームを作れるフリーソフトを入手。彼はソフトの使い方を覚えるとゲームを作り始め、アイデアやデザインを書き留めたノートと見比べながら「30時間以上」(ハフィントンポストより)の時間を費やして完成させた。その名は「Quacky's Quest」。画面の見た目は「パックマンみたい」と形容されているが、これが彼の考えた「目が見えない人でも楽しめるテレビゲーム」だという。

ゲームの内容は、主人公のカモを「ゴールデンエッグ」が置かれた迷路のゴールへ進めるというもの。もちろん目が見えない人でも楽しめるというコンセプトである以上、ゲームのプレーヤーが画面を見ずに操作できなくてはならない。そこでディランくんが活用したのは音だった。迷路の中には、1マス毎に宝石やクモ、ダイナマイトなどのアイテムを設置。各々のアイテムを拾ったり壁にぶつかったりすると、それに応じた音が出るのだが、正しいルートには宝石が並んでいる。つまり、プレーヤーはそうした音を聞き分けて宝石のルートを探し、いかに速くゴールへ辿り着けるかを競う仕組みだ。

完成までにはメーカー同様にしっかりテストも繰り返したというディランくん。あるときは、実際におばあちゃんにプレーしてもらったところ、アイテムを1回拾った後の場所に戻ると「無音」になり、おばあちゃんが進む方向が分からなくなってしまったこともあったという。そこで彼は、1度通った場所には石のアイテムを残すアイデアを考え出し、これでプレーヤーがルートを後戻りした時も分かる仕組みに改善した。

こうして、おばあちゃんと一緒に楽しめるテレビゲームは完成。彼はその後、このゲームを学校の科学展に出品すると、見事に優秀作品を射止めたそうだ。また、同級生たちからの評判も上々。父ディノさんによれば、多くの子どもたちが「ゲームのコピーをせがんでいる」という。

ディランくんは、将来ゲームデザイナーになるのが夢。優しさを充分に持ち合わせている彼なら、この先きっと素晴らしいゲームを作ってくれるに違いない。

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