55階から4人が無銭飲食ダイブ、パラシュート降下後に車でトンズラ。

2012/03/16 13:34 Written by Narinari.com編集部

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オーストラリア・メルボルンで先日、高層ビルから突然4人の男性が飛び降り、その姿を多くの市民が目撃するという一件があった。彼らはパラシュートで地面に降り立つと、驚く人々をよそに、用意していた車で颯爽とその場を立ち去ったという。一見、何かのスタントショーかとも思ってしまうこの話。実は、ビル上階のレストランで無銭飲食をした挙げ句、無断でビルからダイビングして逃走を図った事件の一端だった。

豪ラジオ局3AWや豪ニュースサイトNinemsnなどによると、この事件が起きたのは3月13日午後7時半頃、メルボルンにある56階建ての高層ビル「リアルトタワー」で発生。ビル55階に入る、高級フレンチレストラン「Vue De Monde」が事件の舞台となった。カクテルを飲んでいたスーツ姿の4人の男が突然店のバルコニーへ移動すると、そこで食事を楽しんでいたカップルを横目に、ジャケットの中に装備していたパラシュートを出して準備を開始。その後、高さ2メートルのガラスフェンスを乗り越え、243メートル下の地面へダイブしたという。

結婚を祝うためこのバルコニーにいたカップルの女性によると、4人はほとんど会話を交わさずに黙々と10分ほど飛び降りる準備を進めていたそう。その間、邪魔が入らぬようにと、4人は屋内からバルコニーに出られるドアを固定したため、スタッフやほかの客は外に出られなかったという。そして1人の男が「君たちは良い雰囲気だね。すぐに飛んでいくから」(豪紙ジ・エイジより)と話すと、彼らはバルコニーの両端に2人ずつ分かれてダイビングを決行。1人だけ予定地点へ降りられずに若干手間取ったようだが、無事に地面に到達すると、そのまま用意していた車で立ち去ってしまった。

一方、パラシュートでの無銭飲食を許す形となったレストラン側も驚きを隠せない様子。オーナーのシャノン・ベネットさんは騒ぎを聞き付けてキッチンからフロアに出てみると、バルコニーで飛び降りる準備をしている4人の姿が目に入り、「一体何が起きているのか分からなかった」(Ninemsnより)と話している。また、通常、客が手荷物などをレストランに持ち込む場合、この店では簡単なセキュリティチェックを行うそうで、それをくぐり抜けてパラシュート装備などを施していた点から、ベネットさんは彼らが「慎重に計画して」(ジ・エイジ紙)実行したと見ている。

この騒ぎを重く見たメルボルン市長は「警察はアクションを起こすべき」(豪紙ヘラルド・サンより)とカンカンだが、現段階ではレストラン側が告訴していないため、警察も調査段階に留まっているようだ。

そうした中、ヘラルド・サン紙はこの騒ぎを起こした男たちの1人と接触。インタビューに答えたこの男は、4人がジャンプの“プロ”として綿密に計画した上で実行したことを明かし、今回の目的はリアルトタワーが高い建物だったから、と話している。そして自分たちの行動に「後悔はない」として、「またやってみたい」と語り、「何も間違ったことはしていない」と主張しているという。



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