「睡眠快適に」CAが囁き方訓練、英航空会社が“最高の寝心地”提供。

2012/03/08 15:00 Written by Narinari.com編集部

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どの航空会社でも、いかなる事態にも適切な行動が取れるよう、客室乗務員は細かく厳しいさまざまな訓練を受けている。英ヴァージン・アトランティック航空では、最高級クラスのシートを4月にリニューアルするのに合わせ、新たな訓練を始めているそうだ。その訓練とは、眠っている乗客を不快にさせない“ささやき方”。専任の講師によって、乗務員たちは決まった声の大きさで話せるよう、練習を重ねているという。

ヴァージン・アトランティック航空はこの4月から、現在最高級シートとして用意しているアッパークラスを見直し、“アッパークラス・ドリームスイート”という新たなシートを配備する予定。ここには「空の上では最も大きい、最高の寝心地が味わえるベッド」を備えるなど、これまで以上に快適な空の旅が楽しめるそうだ。

そのサービス開始に合わせ、このほど客室乗務員の訓練に取り入れられたのが“ささやき方”の練習。せっかく最高のベッドを用意しても、乗務員が利用者の睡眠を妨害しては台無しと、夜間対応の際にほかの乗客の眠りを妨げないようにするため、この訓練が取り入れられた。現在同社の成田−ロンドン便の場合、エコノミークラスが往復5万円前後で乗れるところ、最低でも34万円からとなっているアッパークラスだけに、乗客に対する気遣いもそれだけ別格のようだ。

訓練を指導しているリチャード・フィッツジェラルドさんによると、寝ている乗客の間で最も適切と考えられる声のボリュームは「20から30デシベル」の大きさ。この範囲で対応すれば、乗客の眠りを妨げないだけでなく、乗客に対する「鎮静効果」も生み出せるという。普通に聞こえてくれば耳障りになりかねない話し声も、乗務員がこのルールに沿って話せば、まるで子守唄を聞かされているような感覚になるのかもしれない。

「贅沢さと快適さを求めた究極の形」と同社が自負する最高級シートの利用客には必要不可欠と、現在進められているこの訓練。フィッツジェラルドさんは「乗客に可能な限り最高の経験をしてもらえるよう、乗務員が能力を高めるのは非常に重要なこと」と話し、同社のサービスに胸を張っている。

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