14歳の涙と無言の訴えに反響、いじめに苦しむ胸中をカードにつづる。

2011/12/07 06:11 Written by Narinari.com編集部

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米国ではいま、いじめ問題が深刻な状況になっていると言われています。ネットの普及によるオンライン上の嫌がらせが増えるなど、いじめの形態も匿名性が強くなり、その内容も過激化。そして子どもや若者の中には、ゲイであることがいじめの原因というケースが数多く報告されており、悲しいことにキリスト教文化の影響が強くいじめにも関わっているのです。    

そうした中、一人の少年による無言のメッセージ動画が、多くの米メディアに取り上げられ話題を呼んでいます。

この少年は14歳のジョナ・モーレィくん。YouTubeに「What's goin on」(http://www.youtube.com/watch?v=TdkNn3Ei-Lg)とのタイトルで投稿されたこの動画は、夏休みが終わる直前の今年8月に作成されました。彼が小さなカードに綴られたメッセージを順番に画面に出していく、というシンプルな内容です。

「ぼくの名前はジョナ。幸せ者に見えるでしょ。でも、違うんだ。これは偽りの自分」

そう始まるメッセージの後には、周囲からのいじめに苦しみ、小学2年生の頃から自分の体を切りつけるなどの自傷行為を繰り返してることを告白。カミングアウトはしていないものの、学校では“ゲイっぽい”という理由で色々とからかわれ、汚い言葉を浴びせられていることを涙ながらに訴えています。

味方してくれる友人はいるものの、一歳年上の彼らは高校入学に伴いジョナくんの通う学校を離れてしまい、「もう1人しか親友がいない。学校に戻るのが怖い」と不安な心を打ち明ける彼。「みんな僕を嫌っている。どうしてか分からないんだ。でも、ぼくだって自分を嫌いになってしまうから、本当は理由は分かっているのかも」「自殺は何度も考えた」「もう気持ちを踏みにじられるのは嫌だ。もう同じことの繰り返し」と、辛い胸の内が彼の涙と共に、溢れるように続きます。

それでも、動画の最後にはジョナくんの決意とも受け取れる心強いメッセージも。「もう、どこにも逃げない。ぼくには100万もの生き続ける理由があるから」と、最後のメッセージを画面に映し、小さく手を振っているのです。

最初は親しい友だちだけに見せるつもりで作成したというこのビデオは、11月末頃から有名ブログなどで紹介されたことをきっかけに、再生回数が激増。12月7日現在、再生510万回、コメント数も29万件を突破しました。

この反響には本人も驚いたようで、後日、彼がアップロードしたメッセージでは、その後両親にも自身がゲイであることをカミングアウトし、また、「このビデオを見てどれだけ自分が辛い思いをしていたか、理解してくれたクラスメートもいた」と、多少状況が改善されたことを報告しています。

YouTubeのコメント欄にはジョナくんを中傷する言葉が書き込まれたりもしていますが、ほとんどのコメントは彼の勇気を讃えるもの。そうした反響と励ましの言葉にジョナくんは本当に救われたそうで、「少しずつ、自分に自信が持てるようになってきた」と、感謝の気持ちを伝えています。

今年9月にはニューヨーク州で同じく14歳の少年が、同性愛指向であることを理由に激しいいじめに遭い、結果、自殺してしまうという痛ましい一件がありました。その少年がファンだったというミュージシャンのレディー・ガガはこの件に心を動かされ、いじめを犯罪として扱うことを強く訴えると同時に、非営利団体「ボーン・ディス・ウェイ財団」を設立するなど、いじめ撲滅に対する運動を広めています。

今回のジョナくんのビデオに励まされ、いじめに立ち向かう若い人々が増えることを祈らずにはいられません。

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