スピルバーグが日本にエール、最新作「戦火の馬」ワールド・プレミアで。

2011/12/06 04:00 Written by Narinari.com編集部

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スティーブン・スピルバーグ監督の最新作「戦火の馬」のワールド・プレミアが現地時間12月4日、米ニューヨークの「エイブリー・フィッシャー・ホール」(ニューヨーク・フィルの本拠地でもある歴史あるオペラハウス)で行われ、スピルバーグ監督やメインキャストらが出席した。

「戦火の馬」は、第一次世界大戦を舞台にした壮大なる感動作。戦争という悲劇に打ちのめされながらも希望を信じて生きていく人間たちのドラマが、戦火を生き抜く一頭の美しい馬“ジョーイ”との出会いと別れを通して描かれていく。原作は1982年にイギリスで出版された小説で、その後舞台化され国際的な成功をおさめ、2011年度のトニー賞では5部門受賞の栄誉に輝いた。

スピルバーグ監督はロンドンで舞台版に出会い、馬の視線を通して描かれる人間ドラマに感動し、一幕目からエンディングまで感動の涙が止まらなかったという。そして「なんとしてもスクリーンを通して世界中の人々にこの感動を届けたい」との思いから、この作品の映画化を決意した。

折からの寒波にもかかわらず、1,000人以上の観客も集まった今回のワールド・プレミア。2度目のアカデミー作品賞と3度目の監督賞の最有力候補と目されているスピルバーグ監督は、“希望”を描いた「戦火の馬」にちなみ、今の日本に対して「どんな状況に置かれていようと、それを信じて見つけようとする心さえあれば、希望は必ず見つかるもの。行く先に希望が待っていると信じて、頑張って下さい!」とエールを送った。

また、全世界に愛読者を持ち、文学への貢献により大英帝国勲章も受けている原作者のマイケル・モーパーゴは、同作について「厳しい体験を耐えた後に訪れる希望をテーマにしたこの物語は、様々な愛を描いた作品でもあります。少年と馬がお互いへの愛情を支えに過酷な境遇を生き抜く姿にはきっと共感してもらえると思います」とコメント。

さらに映画初出演にしてスピルバーグ作品で主役級の大役を射止めた、次世代のスター候補と注目されるジェレミー・アーヴァインは「すごく緊張してる! 2年間の努力がようやく形になって、ワクワクしている。出演が決まった時は19歳だった僕が、今では21歳……すごく実のある2年間だった」と、初めてのレッド・カーペットに興奮を隠し切れない様子だった。

そして英国陸軍の大尉を演じ、その端正なルックスと抜群の演技力で知られるトム・ヒドルストンも「スピルバーグ監督は僕の子どもの頃からのアイドルだった。その監督の映画で、しかも感動的なストーリーと息を呑むような美しい映像で綴るこの素晴らしい映画に出演できて、本当に嬉しく思っている」と語った。

「戦火の馬」は全米で12月25日に公開。日本では2012年3月2日(金)全国ロードショー。



☆「戦火の馬」ストーリー

第一次大戦前夜のイギリスの農村――貧しい農家にひきとられた一頭の美しい馬は、ジョーイと名付けられ、この家の少年アルバートとかけがえのない絆で結ばれる。だが、開戦によってジョーイはアルバートから引き離され、英国軍の軍馬として戦場の最前線に送られてしまう。死と隣り合わせの過酷な日々の始まりは、ジョーイの驚くべき旅の始まりであり、彼がやがてめぐりあう戦時下の人間たちの、切なくも美しいドラマの始まりだった…。


☆「戦火の馬」スタッフ・キャスト

監督:スティーブン・スピルバーグ  
脚本:リー・ホール(「リトル・ダンサー」)/リチャード・カーティス(「ノッティング・ヒルの恋人」「ラブ・アクチュアリー」)
撮影:ヤヌス・カミンスキー(「シンドラーのリスト」「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」「プライベート・ライアン」)
出演:ジェレミー・アーヴィン/エミリー・ワトソン/デヴィッド・シューリス

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