トルシエ深センの2部降格決定、元代表・巻選手や楽山選手補強の効果なく。

2011/10/30 05:29 Written by Narinari.com編集部

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10月29日、中国サッカー・スーパーリーグ(1部リーグに相当)第29節の試合が各地で行われ、元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏が指揮を執る深センはホームで山東に敗戦。11月2日の最終節を前に2部降格が決定した。

これまで5勝8分15敗(勝ち点23)の成績でリーグ最下位に沈んでいた深セン。ともに降格争いをしている14位の南昌(同28)と15位の成都(同23)を追い抜き、深センが1部残留を果たすためには残り2節で2連勝し、かつ14位の南昌が2連敗もしくは1分1敗、さらに深センが得失点差で上回らなければならないという厳しい条件のもと、この日の試合に臨むことになった。

後がない深センは立ちあがりから積極的に攻勢。すると前半24分、MF楽山孝志選手がペナルティエリア付近で絶妙なスルーパスを通し、これをFW黄鳳涛選手がキーパーの動きを見てしっかりと決め、幸先良く先制に成功する。しかし、後半に入ると、ACL出場権獲得を狙う山東が徐々にリズムを掴み始め、64分と78分に立て続けにゴールを割られ、深センは逆転を許してしまった。

それでもあきらめない深センはその3分後、再び楽山選手が魅せる。左から正確なセンタリングを上げ、これをFWクリス・キレン選手がしっかりと決めて同点に。しかし、勝利を欲するがために前のめりになったチームは、山東のカウンター攻撃を容易に許すようになり、試合終了間際の87分、一瞬のスキから山東に勝ち越しゴールを決められてしまい、試合はそのまま終了となった。

この結果、深センは南昌と成都の勝敗に関係なく2部への降格が決定。日本代表を率いて2002年日韓W杯に出場し、16強入りを果たしたトルシエ氏を監督に招聘するとともに、元日本代表FWの巻誠一郎選手、ジェフユナイテッド市原・千葉やサンフレッチェ広島などでプレーしてきた楽山選手を補強するなど日本からも注目された同チームは、2004年以来プレーしてきたスーパーリーグからついに姿を消すことになった。

なお、巻選手はケガの影響からシーズン途中でチームを退団し、J2の東京ヴェルディへ移籍しているが、トルシエ氏と楽山選手の今後は未定となっている。

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