映画「タンタン」に故郷が熱狂、ベルギー王国史上初のワールドプレミア。

2011/10/25 13:04 Written by Narinari.com編集部

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世界50か国、80の言語で翻訳され、2億5,000万部以上を売り上げているベルギー生まれの人気コミック「タンタンの冒険」シリーズ。そんな世界的なヒット作をスティーヴン・スピルバーグ監督が映画化したフルデジタル3D作品「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」のワールド・プレミアが10月22日、タンタンの生まれ故郷ブリュッセルで行われた。

ベルギー王国史上初の映画のワールド・プレミアということもあり、ブリュッセルの市内には数え切れないほどのタンタンのポスターが貼られ、ワールド・プレミア前にはタンタン・マニアがタンタンに登場するクラシック・カーのパレードを行うなど、国を挙げての大歓迎に。スピルバーグ監督、そしてタンタン役を演じたジェイミー・ベルらが参加したワールド・プレミアには、ベルギー王室のアストリッド王女らも参加するなど、まさにブリュッセルはタンタン一色となった。

約30か国から集まったプレスを前に行われた会見で、スピルバーグ監督は「この映画をタンタンの発祥地であるベルギーで最初に披露することができることに誇りを感じている。新しいテクノロジーを駆使してこれを実現することができた。観客には素直に観て喜んでもらいたいね」とコメント。また、タンタン映画化に至る経緯にも触れ、「『レイダース/失われたアーク』を作ったのがタンタンとの出会い。電話で映画化の話をしたとき、エルジェも『レイダース〜』が大好きだといってくれた。エルジェがこの作品を見たらきっと映画を気に入ってくれると思う」と語った。

その後、スピルバーグ一行はブリュッセルとパリを結ぶ鉄道のタンタン特別列車に乗り込み、そのまま同日夜にパリ・プレミアへ。タンタンを“冒険”へと誘い出すユニコーン号の一部が装飾された劇場には、作品の公開を待っていた約3,000人が集まり熱狂の渦に包まれた。

そして、翌23日にはロンドンでのプレミアが開催され、ブリュッセル、パリでは参加できなかったサッカリン役のダニエル・クレイグが登場。映画の製作に名を連ねる、タンタン役のジェイミー・ベル、デュポン・デュポン役のサイモン・ペグ&ニック・フロスト、人気脚本家のスティーヴン・モファット、エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュらのイギリスチームが集合し、映画の中でタンタンが乗っているインディアン・カーとスノーウィらしき犬も登場するなど、ほかのプレミアとはひと味違う盛り上がりを見せた。

大陸を横断し冒険する少年記者タンタンにふさわしいワールド・プレミアイベントで幕を開けた映画「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」。日本では12月1日より全国ロードショー。


☆「タンタンの冒険」とは

「タンタンの冒険」は、世界中を飛び回り、スリルと興奮に満ちた冒険を最高に面白い記事にまとめ上げる少年記者タンタンと、相棒の勇敢な白いフォックステリアのスノーウィが主人公の物語。1929年から始まった連載はベルギーがナチスドイツに占領された1940年に中断されたが、自国はもちろん、戦争に苦しむ世界中の人々を元気づけたいと願った原作者エルジェが制作を再開し、タンタンの物語を通して好奇心と冒険心こそが、困難な状況から抜け出す力になることを示した。


☆「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」ストーリー

ある日タンタンは、ガラスケースに入った帆船の模型を一目で気に入り購入した。するとなぜか、立て続けに二人の男がタンタンからそれを高値で買い上げようとする。船の名前は“ユニコーン号”。謎を察知したタンタンが調べると、17世紀に海賊の襲撃を受けて、洋上で忽然と消えた船だった。やがてタンタンは、マストに隠されていた羊皮紙の巻物を発見。そこに記された暗号が、ユニコーン号の財宝のありかを示していたのだ。船の模型は3つ、巻物が3つそろって、初めて暗号が完成する。財宝を狙う者たちの驚くべき正体とは? 迫り来る危険と闘いながら、今、タンタンの冒険が始まる――。

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