宝くじに魅せられて収集20年、基本的にスクラッチは削らず約5万枚。

2011/10/25 10:15 Written by Narinari.com編集部

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一攫千金を夢見て、世界中で親しまれている宝くじ。もちろん、宝くじの購入目的は何よりも大金を手にして幸せな生活を手に入れることにあるはずだが、中国には大金ではなく、宝くじそのものに魅せられ、収集を始めてしまった男性がいる。この男性は20年近くにわたり、約5万枚の宝くじを収集。その費用は合計200万円以上にのぼるという。

中国紙城市晩報などによると、この宝くじコレクターは吉林省長春市在住の熊立克さん。熊さんが宝くじの収集を始めたのは中学生のころで、以来、約20年間にわたり、気に入った宝くじを購入してはスクラップブックに入れて大切に保管してきた。

熊さんが収集しているのは主にスクラッチタイプの宝くじ。中国の宝くじには無数の種類があるものの、中でもスクラッチくじは種類が豊富なことで知られている。植物や動物、アニメ、56の民族など、地域によってさまざまなモチーフの宝くじが毎年新たに発売されており、熊さんはこの多種多様なスクラッチくじの“奥深さ”の虜となり、いつしかスクラッチくじを購入しても削らないで大切に保管するようになっていった。

収集した宝くじはすでに約5万枚に達し、これまで20万元(約240万円)以上の大金を投入してきたそう。自ら購入したもの以外に、他人から譲り受けたり、購入したり、拾ったりしたものもあり、それらの一部はすでにスクラッチ部分が削り取られてしまっているそうだが、熊さん自身が購入したものに関しては削らないのが信条。中でも熊さんが珍重しているのは龍の絵が描かれた宝くじで、これは中国で正式発効されたスクラッチくじの“第一弾”に当たる記念すべきものだという。

熊さんも世界中にごまんといるコレクター同様、身銭を削って収集に勤しんでいる。自身の給料は平均的な額で、周りの人たちと大差はない。そのため、酒もタバコも賭けごとの麻雀もやらない質素な生活を送りながら、宝くじ購入資金を捻出してきた。ちなみに、これまでに購入した宝くじで最も高価な物は5,000元(約6万円)したそうだ。

と、このように心血注いで収集してきた自慢の宝くじコレクションであるが、熊さん自身は将来的にコレクションを手放すことも視野に入れている。その命運は最近誕生した愛娘が握っているそうで、娘が大きくなり、仮に宝くじ収集に興味を示さなかった場合、宝くじ協会に寄贈することを検討中だという。宝くじに愛を注いできた熊さんが、今後はその愛のすべてを娘に注ぐという親心の現れなのかもしれない。

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