客の前で自らの出産を生披露、日時の読めない“展示”にギャラリーも対応。

2011/10/17 06:14 Written by Narinari.com編集部

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米国で活動している36歳の女性アーティストが、いま、男性には決して真似できない表現方法による展示会を開き話題を呼んでいる。その展示の“メイン作品”となるのは、彼女自身と生まれてくる赤ちゃん。現在妊娠9か月の彼女は、11月までの開催期間中に予定日を迎える出産を一般公開し、ギャラリーに集まった観客の前で行うそうだ。

米紙ニューヨーク・ポストによると、この展示会を開いているのはニューヨーク在住のパフォーマンスアーティスト、マルニ・コタクさん。「5週以内」に出産を予定しているコタクさんは、「出産は人生で最も素晴らしい表現で、最高の芸術の形」との思いから、「The Birth of Baby X」なる展示会を開いている。10月8日から11月7日までの1か月間、ニューヨークにあるマイクロスコープギャラリーという場所で、部屋を再現したようなスペースに妊婦姿の自らの写真や映像などを展示しているが、一番の目玉作品となるのは、これから“展示”される予定の出産シーンだ。

ギャラリーにはベッドや分娩プールなど、出産に必要なものが運び込まれ準備は万端。また、コタクさん自身は今回が初産となるそうだが、出産時には信頼している助産師と夫が手伝ってくれるとあって「怖いなんて言わないわ」と一応安心はしているようだ。ただし予定日の目安はついても、何日の何時何分に出産となるかは誰にも分からないため、この“展示”を期待する客に対しては、生まれるタイミングに気を付けるよう注意はしている。

また、今回はコタクさんの出産がメインイベントとあって、ギャラリーも営業時間に配慮。期間中は通常午前11時から午後6時までの営業となっているが、出産が迫った場合は「時間を延長、もしくは再オープン」(米紙USAトゥデーより)して対応するという。

これまでにも「人生そのものが最高の芸術作品だということを、多くの人に知って欲しい」(ニューヨーク・ポスト紙より)との理念から、自らの実生活を利用したパフォーマンスを行ってきた彼女。それだけに、自分の人生の一大事となる出産も最高のパフォーマンスと捉えたようだ。

ちなみに、コタクさんが出産を無事に終えた後は、展示会のタイトルを「Raising Baby X」に変更。今度は彼女が生まれたばかりの“Xちゃん”の世話をする様子が目玉作品となり、ギャラリー内で観客に見てもらう。コタクさんは、そのパフォーマンスを通じて自分も含めて観客が「子育ての大変さに、より大きなリスペクトを持てるように役立てば」と話している。

出産の生公開というパフォーマンスを観客がどう受け止めるのかが気になるところではあるが、まずは母子共に無事で大イベントを終えて欲しいものだ。

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